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この4月、ブルーノート東京がブルース一色に染まる。 「スモーキング・ガン」の大ヒットで知られるブルース界のヒーロー、ロバート・クレイが待望の初登場を果たすのだ。'74年にロバート・クレイ・バンドを結成し、'78年にファースト・アルバムを録音。'86年の『ストロング・パースウェイダー』は100万枚を超えるセールスを記録、'87年にはエリック・クラプトンの来日公演に同行した。2009年に久々のスタジオ録音『This Time』をリリースし、さらにファンキーなサウンドで健在ぶりを示したロバート・クレイ。エリック・クラプトン、チャック・ベリー、ジョン・リー・フッカー等、数多くの巨匠を魅了してきた彼のすべてが、この夜に集約されることだろう。
●1953年8月1日、ジョージア州コロンバス生まれ。軍に勤務する父親と共に、ヴァージニア、カリフォルニア、ドイツなどを経て、’68年にワシントンのタコマに移り住む。その間、レイ・チャールズやサム・クックなどのソウル・ミュージックを聴き、ピアノも学んできたのが、ビートルズの影響でギターを手にバンドでプレイし始めた。ブルースに傾倒するのは、16歳でアルバート・コリンズを聴いてから。B.B.キングやロバート・ジョンソンらのプレイに学び、’74年に“ザ・ロバート・クレイ・バンド”をスタート。人気コメディアンのジョン・ベルーシの厚遇を受け、映画に起用されるなどした後、80年にデビュー作を発表。出だしこそ静かでも、続く第2作『バッド・インフルエンス』で4部門の「W.C.ハンディ賞」を獲得。次に、アルバート・コリンズとジョニー・コープランドと共演した『ショウダウン』が、’86年のグラミー賞に輝くことでブルース・シーンの若き新機軸となった。それが証拠に、自らのバンド作品でも’87年と’88年に2年連続してグラミーを受賞。一方、〈バット・インフルエンス〉がエリック・クラプトンにカヴァーされることでも注目度を上げ、ついには、クラプトンの『ジャーニーマン』にギタリスト兼共作者として参加。ジョン・リー・フッカーなど大ヴェテランとのレコーディングでは、コア・ファンの支えを固めている。’90年代は、メンフィス・ホーンズとのソウル色の強い『ミッドナイト・ストロール』の発表と欧米ツアーでスタート。ブルースとソウルを基幹にアルバムごとに色彩感を上げ、アルバート・コリンズらレジェンドの胸を借りながら、独創性を振り絞ってきた。さらに、’99年の『テイク・ユア・シューズ・オフ』でスティーヴ・ジョーダンと組んだのを機に、オーセンティックとコンテンポラリーの架け橋の上を、ヒロイックに歩み続けてきた。最新作は、近年ベストの呼び声高い『This Time』(Vanguard/海外盤)。昨’09年は、「ジャパン・ブルース&ソウル・カーニヴァル」出演のため約12年ぶりに来日。ブルーノート東京に出演するのは初めて。オフィシャル・サイトは「http://www.robertcray.com/」。
ROBERT CRAY
ロバート・クレイ
2010 4.12mon.-4.17sat. (4.14wed.OFF)
4.12mon.,4.13tue.,4.15thu.,4.16fri.
[1st] Open5:30p.m. Start7:00p.m.
[2nd] Open8:45p.m. Start9:30p.m.
4.17sat.
[1st] Open5:00p.m. Start6:00p.m.
[2nd] Open8:00p.m. Start8:45p.m.
Robert Cray(g,vo)
ロバート・クレイ(ギター、ヴォーカル)
James Pugh(key)
ジェイムズ・パウ(キーボード)
Richard Cousins(b)
リチャード・カズンズ(ベース)
Tony Braunagel(ds)
トニー・ブラウナジェル(ドラムス)
¥8,400(税込)
ブルース復興の立役者となったシンガー/ギタリスト。卓越したソングライターとしても知られ、エリック・クラプトンやアルバート・キングが彼の楽曲をカヴァーしている。現在まで18枚のオリジナル・アルバムを発表。