BlueNote TOKYO

'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , CLEMENTINE - - report : CLÉ...

2012/03/28

クレモンティーヌ - CLEMENTINE
クレモンティーヌ - CLEMENTINE


公演初日リポート:
CLÉMENTINE



日本のアニメ・ソングに取り組んだ“アニメンティーヌ・シリーズ”で、さらにファン層を大きく広げた歌姫、クレモンティーヌがブルーノート東京に戻ってきてくれました。今回もサービス精神、エンタテインメント性満載のステージです。

近年の代表曲「CHOCOLAT ET SWEETS」などでオーディエンスをフレンチ・ポップスの世界に誘った後、29日の公演のスペシャル・ゲストに登場する細野晴臣が作曲した「ハイスクールララバイ」、「風の谷のナウシカ」が歌われます。イモ欽トリオ、安田成美のオリジナル・ヴァージョン(を御存知の方は、多分ぼくと同世代でしょう)ではシンセサイザーがたっぷり使われていましたが、クレモンティーヌはこれをアコースティック楽器主体のボサ・ナンバーに生まれ変わらせてしまいました。「アレンジや歌詞の使用言語によって、曲の印象がこんなに変化するのか」と、ぼくは改めて驚きました。

その後も「上を向いて歩こう」、「スーダラ節」、「サザエさん」などが次々と登場し、会場を大いに沸かせました。考えてみればこうした曲を書いた作家たちは、皆ジャズの洗礼を受けています。「上を〜」を作った中村八大はオスカー・ピーターソン系のジャズ・ピアニストとしてキャリアをスタートしました。「スーダラ節」を書いた萩原哲晶は戦後のジャズ史に名前を残すクラリネット奏者です。そして「サザエさん」を書いた筒美京平もジャズ・ピアニストとしての経歴があり、作曲家としてデビューする前、レコード会社に務めていたときはヴァーヴ(ジャズの名門レーベル)の日本発売のディレクターだったともききます。ジャズの素養を持った作家の書いた日本語の有名曲を、ジャズのフィーリングを損なわずにボサ・ノヴァ化した・・・それもアニメンティーヌ・シリーズの成功の秘訣かもしれません。

バック・メンバーでは、いまやクレモンティーヌのライヴになくてはならないパーカッション奏者、Jorge Bezerra(元ザヴィヌル・シンジケート、7月に “The Syndicate”公演で再び登場予定)の活躍がひときわ目を惹きました。陽気そのもののキャラクターで、笑顔をふりまきながら、とんでもなくグルーヴ感のあるリズムを生み出す彼の存在が、いかにバンドの音楽を活気づけているか。このリズムを聴けば、ミュージシャンもオーディエンスも誰でもハッピーになれます。いつもオシャレな彼ですが、ぼくが見たときはハートが大きく描かれたTシャツ、赤と黒のストライプの靴下を着用。今日のライヴでもJorgeは徹底的に皆様を楽しませてくれることでしょう。
(原田 2012 3.27)


● 3.27tue.-3.28wed.
CLÉMENTINE
☆ 参考:セットリストはこちら

クレモンティーヌ - CLEMENTINE


CLEMENTINE - ☆ P+M映像 : CLEME...

2010/08/09

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☆ CLEMENTINE

話題騒然!!『元祖天才バカボン』『うる星やつら』
『キテレツ大百科』をはじめとした、人気アニメの主題歌を歌った
アルバム『アニメンティーヌ Bossa du Anime』が大反響を呼んでいる
フランスのポップ・シンガー、クレモンティーヌが8.8sun.から
ブルーノート東京に出演中。
初日のパフォーマンス&メッセージ映像をアップしました。
公演は8.11wed. まで。

●8.8sun.-8.11wed.
CLEMENTINE



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クレモンティーヌ - CLEMENTINE
クレモンティーヌ - CLEMENTINE

公演初日リポート:CLÉMENTINE


いつも大好評のクレモンティーヌの公演が、今年もおこなわれています。今回は最新作『アニメンティーヌ』を引っさげてのステージです。ぼくは8月8日、初日のファースト・セットを楽しみました。

この日に限り午後4時開演、20歳未満の方も入場可ということで、親子連れが目立ちます。また、女性限定の企画「YUKATA de JAZZ」(浴衣で御来場いただいたお客様にオリジナル・カクテルがプレゼントされる)実施中ということもあって、浴衣姿の女性も数多く目につきました。いつも華やかな客席が、より一層、華やかに感じられます。

そしてライヴの演目も、ブルーノート東京21年の歴史を通じて“最異色”の範疇に入るものだったのでは、と思います。なにしろ主なレパートリーが「天才バカボン」、「サザエさん」、「崖の上のポニョ」、「うる星やつら」、「ドラえもん」等、アニメの楽曲だからです。しかしこれが趣味の良いボサ・ノヴァやサンバにアレンジされ、陰影豊かなコード(和音)がつき、フランス語で歌われるとあら不思議、味わいタップリのお洒落ナンバーになるのです。

考えてみれば、こうしたアニメ・ソングの作曲家は多方面にわたる音楽経験を十分に積んだ重鎮たちです。「ポニョ」を作曲した久石譲のペンネームが、ジャズ〜ポップスの編曲家であるクインシー・ジョーンズから来ているという話をどこかでお聞きになった方もおられるのではないでしょうか。「バカボン」(クレモンティーヌは「天才バカボン」のサビから歌い始め、その後「元祖天才バカボン」のメロディにつなげていました)の作曲家である渡辺岳夫は、フランスでクラシックを学んでいたことがありますね。

どの曲も感慨深いものがありましたが(もっとも、ぼくがリアルタイムで「うる星やつら」や「ドラえもん」を見ていた頃はまだ、アニメという言葉がなくて単に“テレビ漫画”と呼んでいました)、個人的に驚いたのは、やはり「バカボン」でしょうか。原曲の譜割りを2倍にして(つまり1小節だったところを2小節に伸ばして)、ゆったりとした乗りをかもし出しつつ歌うクレモンティーヌ、そして伴奏バンドは、この曲から新たな魅力を引き出してくれました。

もちろん「男と女」、「マイ・ウェイ」、「オー・シャンゼリゼ」等、フレンチ・テイストあふれるナンバーもたっぷり。彼女の魅力を、いろんな一面から楽しむことができました。今回の来日で、クレモンティーヌはさらに多くのファンを獲得することでしょう。
(原田 2010/8/8)


● 8.8sun.-8.11wed.
CLÉMENTINE

クレモンティーヌ - CLEMENTINE


CLEMENTINE - ☆ P+M映像:CLEMEN...

2009/07/23

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☆ CLEMENTINE


納涼!
フレンチ・ポップの世界のみならず、バラエティ豊かなステージングで楽しませてくれる
クレモンティーヌ公演は 7/25 sat. まで。








● CLEMENTINE
7/22 wed. - 7/25 sat.

- 特別プラン、ショコラ・エ・スイーツ 2009 も好評を頂いております。
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- 音楽ジャーナリスト・原田和典氏のライブ・レポートはこちら



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クレモンティーヌ-CLEMENTINE



原田和典の公演初日レポート:CLEMENTINE



フランスの歌姫、クレモンティーヌさんの公演が始まりました。

僕は初めて彼女の歌を聴いたのは1980年代の半ばだったと記憶します。FM放送でアルバム『コンティノン・ブリュー』からの曲を耳にして、“フランス語でジャズを歌う、渋い新人が出てきたな”と思ったものです。そうです、デビューしたてのクレモンティーヌは、ストイックとすらいえるジャズ・シンガーでした。それに当時の日本では、フランス語の歌は現在ほどポピュラーではなかった気がします(シャンソンは別として)。

しかし今は、TVコマーシャルひとつとってもフランス語の歌がごく当たり前に聴こえてくる世の中です。クレモンティーヌも活動を続けるうちに、領域をどんどん広げていきました。いわゆるJ-POP系ミュージシャンとのコラボレーションを始め、ボサ・ノヴァへの取り組み、シャンソンの再解釈などなど、そのすべてを彼女は、あの一度聴いたら忘れられないウィスパー・ヴォイスで鮮やかにこなしてきました。最近はNHK教育テレビのフランス語講座でもおなじみですね。

いまやクレモンティーヌは日本のファンに最も親しまれているフレンチ・アーティストのひとりです。彼女の歌を聴いて、自分とフランスとの距離が一気に狭くなったという方は、ぼくのほかにもたくさんいらっしゃるはずです。

この日のライヴも、“フランス大使”クレモンティーヌの魅力満開でした。ボサ・ノヴァ調にリメイクされた「ラ・メール」、ジャジーな「枯葉」、8ビートの「バラ色の人生」、流暢な日本語MCに続いて歌われた「サン・トワ・マミー」、合唱が巻き起こった「オー・シャンゼリゼ」・・・・。フランスの曲っていいなあ、心ときめくなあ、と、ぼくは改めて、その響きに酔いしれるのでした。ライヴ中盤では「クレモンティーヌのフランス語講座」というコーナーも飛び出して、選ばれたオーディエンスがステージで彼女にフランス語の特訓(!?)を受けるという場面もありました。

かと思えばマイケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」や中島みゆきの「悪女」をカヴァーしたり、槙原敬之やゴンチチの提供曲を歌ったり。エンターテイナー=クレモンティーヌの多彩な輝きが、ひとつのプログラムにギュッと凝縮されている。この日のステージに接して、ぼくはそんな印象を持ちました。

もちろんバック・バンドも極上です。なかでもぼくはピアノ&フェンダー・ローズのローラン・ジ・オリヴェイラ、ジョー・ザヴィヌルと来日したことのあるジョルジ・ベゼーラのパーカッションに惹かれました。クレモンティーヌのウィスパー・ヴォイスを巧みに引き立てる彼らの熟練の技に乾杯です。

公演開催中には、彼女の新作にちなんで“ショコラ・エ・スイーツ2009”というデザートプレートも用意されております。ショコラをふんだんに取り入れたデザートを味わいながら、甘くスタイリッシュな音楽に浸ると、どこからかパリのそよ風が吹いてくるような・・・・
(原田 2009/7/22)

7/22 wed. - 7/25 sat.
CLEMENTINE

クレモンティーヌ-CLEMENTINE



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