BlueNote TOKYO

'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , DAVE KOZ , PEABO BRYSON - - report : DAVE KO...

2011/09/15

デイヴ・コーズ - DAVE KOZ
デイヴ・コーズ - DAVE KOZ


公演初日リポート:DAVE KOZ with special guest PEABO BRYSON



稀代のサックス・エンターテイナー、デイヴ・コーズが今年もパワフルなライヴを繰り広げています。名誉ある「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム」に選ばれ、出すアルバムすべてがヒットを記録している超スターだというのに、そのパーソナリティは気さくそのもの。オーディエンス全員の心に直接語りかけてくるようなステージは圧巻です。

彼はサックスを吹きながら、客席を通ってバンドスタンドにあがります。今年はなんと、「見上げてごらん夜の星を」をプレイしながらの登場です。来日のたびに必ず日本の曲をプレイしてくれるデイヴですが、「見上げてごらん〜」のメロディとデイヴのサックスの相性は絶妙です。この1曲で彼は、クラブを埋め尽くしたファンの気持ちをつかみました。

あとはもう、ポップでファンキーなデイヴならではの世界が続きます。彼はサックスを吹いているときでも、1秒たりともじっとしていません。ギタリストやベーシストと共にステップを踏んだり、左手でサックスのキーを押さえながら右手を振ったり、ガッツポーズをしたり。初めて彼のライヴに来たファンでも、このステージングを見れば、「なるほど、これは人気が出るのも当然だ」と思うことでしょう。それほど楽しく、エンタテインメント精神に満ちているのがデイヴ・コーズの公演なのです。日本語によるMCも、来日するごとに上達しているような気がします。日本のファンを大切にしている外国人ミュージシャンは数え切れないほどいますが、この国の空気を思いっきり吸って、心からとけこもうとしているひとを挙げるのならば、デイヴの名前は真っ先に登場するはずです。

中盤に入ると、デイヴに負けず劣らず親日家の、ピーボ・ブライソンがスペシャル・ゲストとして登場します。ぼくの見たステージでは5曲ほど歌いましたが、ファンキーなものから絶品のバラード、そして誰もが楽しみにしている大ヒット曲「A WHOLE NEW WORLD」まで、人気ナンバーのフルコースで楽しませてくれました。もちろんデイヴのサックスもイントロに間奏に大活躍をみせ、ふたりのトップ・スターの共演は予想通りの大成功に終わりました。

アンコールではマイケル・ジャクソンに捧げて「DON’T STOP ‘TIL YOU GET ENOUGH」と「WANNA BE STARTIN’ SOMETHIN'」のメドレーを披露。後半、客席とのコール&レスポンスを繰り返しながら、2大エンターテイナーは「これでもか」といわんばかりにクラブを盛り上げてゆきます。

なにしろ売れっ子のデイヴとピーボゆえ、今後、いつ共演スケジュールが調整できるかは誰にもわかりません。今、ふたりのセッションを、日本にいながらにして見ることができる喜びに、どうか浸っていただければと思います。公演は17日まで続きます。
(原田 2011 9.14)


● 9.14wed.-9.17sat.
DAVE KOZ with special guest PEABO BRYSON


デイヴ・コーズ - DAVE KOZ


DAVE KOZ - ☆ P+M映像 : DAVE ...

2010/11/05

blog_02.jpg

☆ DAVE KOZ with special guest SPENCER DAY

美しいサックスの音色に迫力のダンス。
観ると誰もが笑顔になるパワフルでエキサイティングな
パフォーマンスで人気、スムース・ジャズ/フュージョン・
シーンのスター・サックス・プレイヤー、デイヴ・コーズが
昨晩から出演中。昨年ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムに
仲間入りしたデイヴ、今回は10月に発売されたばかりの
アルバム『ハロー・トゥモロウ』を携えての登場。
ルーファス・ウェインライトのオープニング・アクトをつとめ
話題を集めた若手シンガー・ソング・ライター、
スペンサー・デイもゲストで参加しています。



●11.4thu.-11.8mon.
DAVE KOZ with special guest SPENCER DAY



'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , DAVE KOZ - - report : DAVE KO...

デイヴ・コーズ - DAVE KOZ
デイヴ・コーズ - DAVE KO



公演初日リポート:DAVE KOZ with special guest SPENCER DAY


アメリカを代表する大エンターテイナー(といっていいでしょう)、デイヴ・コーズが最新作『ハロー・トゥモロウ』を引っさげてブルーノート東京に帰ってきてくれました。

アルト、テナー、ソプラノの各サックスを持ち換え、日本語のMC(紙にローマ字で書いたものを読んでいたようです)、ギタリストやベーシストとの振り付け、ファンとの合唱パートを交えた渾身のステージは、初めて彼のライヴを見るひとも何度もライヴを見ている熱狂的なファンも、ひとしく笑顔にさせてくれるものです。まさに、もてなしの達人。

そして今回のライヴでは2つの「新機軸」がありました。まずひとつは、デイヴ自身がリード・ヴォーカルをとる曲があったこと。『ハロー・トゥモロウ』のレコーディング中、プロデューサーのマーカス・ミラーから歌うように勧められたとのことです。「皆がガックリしなければいいけれど」といって歌いだしたのは、『ハロー〜』に入っている「THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU」。サックス・プレイがそのまま歌声になったようなヴォーカルは、「どうして今まで歌わなかったのだろう」と不思議になるほど、こなれていました。ヴォーカル・アルバムの登場も遠い将来ではないように思います。

そしてもうひとつは、新進気鋭のシンガー・ソングライターであるスペンサー・デイを日本のファンに紹介してくれたことです。「彼の歌声は我々を特別な場所に連れて行ってくれる。本当にグレイトな才能の持ち主なんだ」とデイヴみずからがMCで語ると、背の高いスペンサーがなんだか照れくさそうにステージ下手(客席から向かって左側)に登場します。「TILL YOU COME」ではファンキーに、ピアノの弾き語り「SOMEDAY」ではしっとりと。彼の登場パートが終わる頃には、多くのファンの心の中に“スペンサー・デイ”という名前が刻まれたことでしょう。

デイヴの新作『ハロー・トゥモロウ』のタイトルには、「こんな世の中だからこそ、前向きに行こう」という意味が込められているとのことです。すっきりしたい方、パワー不足の方はぜひ彼のライヴに足を運んで、音のシャワーを存分に浴びてください!

(原田 2010 11.4)

●11.4thu.-11.8mon.
DAVE KOZ with special guest SPENCER DAY

デイヴ・コーズ - DAVE KOZ


DAVE KOZ - ☆ P+M映像 : DAVE ...

2009/10/28

blog_02.jpg

☆ DAVE KOZ featuring JONATHAN BUTLER


盛り上がり最高潮!D.コーズとJ.バトラー共演の様子はこちら。

ご本人コメント「ニホンヲ、アイシテマス」、
最高のエンターテイナー2人による心のこもったステージは 10/31Sat. まで!



● 10/27tue.-10/31sat.
DAVE KOZ featuring JONATHAN BUTLER



'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , DAVE KOZ - - report : DAVE KO...

デイヴ・コーズ-DAVE KOZ
デイヴ・コーズ-DAVE KOZ


公演初日リポート:DAVE KOZ featuring JONATHAN BUTLER


今週のブルーノート東京は、まさしく“スター・タイム”です。

あの「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム」に輝く全米屈指のエンターテイナー、デイヴ・コーズのステージが繰り広げられているのですから。
しかもスペシャル・ゲストにジョナサン・バトラーが参加しています。ジョナサン・バトラー・・・ご存知でしょうか。’80年代後半に彗星のように登場した南アフリカ出身のギタリスト/シンガーです。「LIES」というヒット曲で名を轟かせました。
そのふたりが2009年秋、東京のクラブで出会う。嬉しいじゃありませんか。

オープニングはデイヴがこよなく尊敬するグローヴァー・ワシントンJr.の当たり曲「JUST THE TWO OF US」。デイヴとジョナサン、楽屋を出たところからいきなり楽器をプレイし、客席を通ってステージにあがります。マイクの前に立ったジョナサンは、あの魅力的な声で、あの甘い歌詞を歌います。そこにそっとテナー・サックスでオブリガート(合いの手)を入れるデイヴ。この1曲で二人は全オーディエンスの心を掴んでしまいました。

あとはもう、響きに身を任せるのみです。ライヴではおなじみの振り付けがついた「HONEY-DIPPED」、そして「TOGETHER AGAIN」とめくるめく世界が続きます。デイヴはテナー・サックス、アルト・サックス、ソプラノ・サックス(いわゆるカーヴド・ソプラノ)を持ち替えながら、激しいアクションも交えてブロウします。「MOON RIVER」では、客席を練り歩いてオーディエンスの目前でメロディを演奏しました。お客さんにとって、この瞬間は永遠に忘れられないものになるに違いありません。

もちろんジョナサンを大きくフィーチャーしたパートもありました。“15年ぶりに来たんだ。当時は髪の毛も黒かったし、やせていた。いまじゃ3人の父親で、孫もいるんだよ”といいながら彼が歌い始めたのは、ボブ・マーリーの「NO WOMAN NO CRY」。まさしく絶唱でした。そしてお約束の「LIES」は客席とのコール&レスポンスを交えて聴かせてくれました。

我が国でのライヴでは必ず日本の曲を演奏するデイヴですが、今回は「赤とんぼ」を披露。そこから「YOU MAKE ME SMILE」になだれ込み、このステージは大団円を迎えました。YOU MAKE ME SMILE・・・たしかにデイヴとジョナサンはクラブじゅうを笑顔で満たしてくれたのです。
(原田 2009/10/28)


● 10/27tue.-10/31sat.
DAVE KOZ featuring JONATHAN BUTLER



チコ&ザ・ジプシーズ-CHICO & THE GYPSIES


12