'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , 本田雅人 - - report : 本田...
2011/07/16
公演初日リポート:本田雅人 B.B.STATION -Big Band Night-
本田雅人率いるビッグ・バンド、B.B.Stationが待望の再登場を果たしました。
とにかくこのバンドは小気味よく、痛快です。選りすぐりのハイレベルなミュージシャンが一丸となって乗りに乗り、超絶技巧のフレーズを次々と鮮やかにキメてゆきます。中心人物の本田雅人はリズム・セクションとホーン・セクションの間に立ち、アルト・サックスを存分に吹きまくり、大半のレパートリーの作曲やアレンジを担当、MCもこなします。マルチな音楽家であり、エンターテイナーである「本田雅人の世界」が、ドッカーンと強烈に浮かび上がってくるのです。
リズム・セクションは梶原順(ギター)、櫻井哲夫(ベース)、則竹裕之(ドラムス)、そしてピアノとキーボードの佐山雅弘で構成されています。この凄腕メンバーが一堂に会するというのも貴重な出来事だと思います。とくに櫻井と則竹のリズム隊は、フュージョン系のサウンドにおいては日本最高峰のひとつといえるのではないでしょうか。ぼくの年代だと、どうしても「元カシオペア〜元JIMSAKUのベーシストと元T-SQUAREのドラマーが一緒に演奏している」という興奮を抑えきれないのですが、80〜90年代を知らない若いファンも絶対に、彼らの生み出すグルーヴに驚嘆の声をあげたことでしょう。ホーン・セクションにも中川英二郎(トロンボーン)、エリック宮城(トランペット)、吉田治、アンディ・ウルフ(サックス)等、「彼らがいなければ日本のビッグ・バンド界はまわっていかないのではないか」といいたくなるようなスターたちが揃っています。
2001年のアルバム『CROSS HEARTS』に入っていた「STOP! THE FUNK」のビッグ・バンド・ヴァージョンも聴けましたし、T-SQUARE時代の人気曲「MEGALITH」も大人数でプレイされると迫力倍増です。また、「みんなSwing」ではホーン・セクション全員のソロがフィーチャーされました。ジョージ・ガーシュイン作の古典的なナンバー「‘S WONDERFUL」を取りあげていたのには驚きましたが、コード、メロディともに「誰の書き下ろし?」と思わせるほど斬新にリメイクされていました。
B.B.Stationの公演は本日も続きます!
(原田 2011 7.16)
● 7.15fri.-7.16sat.
本田雅人 B.B.STATION
-Big Band Night-