report : MAXI PRIEST @ COTTON CLUB
「このアーティストにはこの曲を絶対に歌ってほしい」
「あの大ヒット曲を生で聴くのを楽しみにして今日はここに来た」。
こうしたファンの勝手な期待に必ず応えてくれるアーティストがマキシ・プリーストです。だから会場ではオーディエンスの大合唱が巻き起こり、ものすごい声援が飛び交い、誰もがスタンディング・オヴェイションをおくります。もちろんマキシも熱唱につぐ熱唱、すきあらば観客の中に入って握手をしたり、「ハロー、トーキョー!」等のシャウトを挟んで客席を煽りまくります。まさにエンターテイナー、最大級のもてなしで夜を盛り上げてくれるのがマキシなのです。
そんな彼が本日から遂にブルーノート東京に登場します。ぼくは7月1日から3日にかけて行なわれていたコットンクラブ公演の二日目、ファースト・セットに潜入してまいりました。
パフォーマンスが始まる前から、客席にはスターの登場を待つ熱気が渦巻いています。マキシのライヴは女性ファンが多いのが特徴ですが、今回もそれは変わらず。さすが“貴公子”です。スマートな音作り、キャッチーなメロディ、恋の切なさ満載の歌詞。それらを、程よく円熟したヴォーカルが見事に表現していきます。
もちろん、あの大ヒット・バラードも、あの人気俳優とコラボレートした曲も歌ってくれました。自分の知っている曲を、そのオリジナル・アーティストである本人が目の前で歌う・・・・これは考えれば考えるほどすごいことです。
中盤では息子のマーヴィン・プリーストも登場。あのマキシに、こんな大きな子供がいたのかと驚かれたファンも多いのではないでしょうか。キャリア的にはすっかりベテランの域に達したマキシですが、これからも彼は、男の色気をまきちらしながらエンターテイナー性に磨きをかけてゆくことでしょう。
(原田 2010/7/3)
● 7.5 mon.-7.6 tue. BLUE NOTE TOKYO公演
MAXI PRIEST