30年の歩み
MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)やオスカー・ピーターソンなど、それまでほとんどクラブに出演しなかった超大物が次々と登場。オリジナル料理やカクテルをじっくり味わいながら、一流アーティストのステージを手の届くような距離で楽しめるスタイルが、大きな話題を呼んだ。
トニー・ベネット
1988年11月28日、ブルーノート東京オープン。そのファースト・ステージを、アメリカン・エンタテイメント界の超大物シンガー、トニー・ベネットが華やかに飾った。フランク・シナトラからも讃えられた深みのある歌声、洗練されたステージ・パフォーマンスが手を伸ばせば届くような近さで味わえるとあって、溢れるほどのファンが長蛇の列をつくった。ニューヨークのトップ・ジャズ・クラブの雰囲気が、東京に直送された記念すべき日である。
セルジオ・メンデス
キーボード奏者セルジオ・メンデスが、当時最新のユニットを率いてブルーノート東京に初登場。「マシュ・ケ・ナダ」などヒット曲の数々を演奏し、音によるブラジル旅行を楽しませてくれた。
オスカー・ピーターソン
2007年に亡くなったジャズ・ピアノの皇帝、オスカー・ピーターソン。彼もブルーノート東京を愛したひとりだ。圧倒的な存在感、ドライヴ感溢れるプレイは、まさしくジャズの王道。老若男女のファンが、この巨匠の名人芸に酔いしれた。
サラ・ヴォーン
幅広い音域に支えられたソウルフルな歌唱、スキャットでジャズ・ヴォーカルの歴史を彩ったサラ・ヴォーン。彼女の歌声が至近距離で聴けるとあって、クラブは超満員。円熟を極めたヴォーカルに、客席から感動と賞賛の声が上がった。
ディジー・ガレスピー
少年時代のマイルス・デイヴィスも憧れた“モダン・ジャズの父”ディジー・ガレスピーが、'89年に続いてクラブ公演を行った。年齢を感じさせないトランペットの音色とユーモラスな歌声で、ライヴならではの楽しさを満喫させてくれた。
グローヴァー・ワシントンJr.
'80年代に『ワインライト』が大ヒットした人気サックス奏者、グローヴァー・ワシントンJr.。若くして亡くなってしまったが、その歌心に溢れたプレイは、デイヴ・コーズ等、スムース・ジャズ系ミュージシャンにも大きな影響を与えている。
ブレッカー・ブラザーズ
トランペット奏者ランディと、サックス奏者マイケルが組んだ伝説のグループが約10年ぶりに復活し、待望のクラブ・ギグを敢行。白熱したプレイでクラブを熱狂の渦に巻き込んだ。彼らは単独でも当店に数多く出演している。
ロン・カーター、ジム・ホール
パット・メセニー等、数多くのミュージシャンから敬愛されているギタリスト、ジム・ホール。TVコマーシャルでもおなじみの“ミスター・ベース”、ロン・カーター。ヴェテランふたりの語らいは、ジャズの奥深さを実感させてくれた。
デヴィッド・サンボーン
フュージョン・サックス界のスーパースター、デヴィッド・サンボーン。世界的に見てもクラブ出演は皆無に近い彼が、ブルーノート東京の開店5周年に登場し、大喝采を博した。以来、ほぼ年1度のペースで公演している。
ティト・プエンテ
“キング・オブ・リズム”ことサルサの王様ティト・プエンテが、お気に入りの若手ミュージシャンと共に登場し、存分にラテン・ジャズを披露したのが、このオールスターズ。モンゴ・サンタマリア等、大物ゲストの参加も話題を集めた。
ハービー・ハンコック
時代をリードし続けるサウンド・クリエイター、ハービー・ハンコックは当店でも素晴しい演奏を披露。この公演では名手デイヴ・ホランドをサポートに迎え、アコースティック・ピアノを自由奔放にプレイした。
ナタリー・コール
アルバム『アンフォゲッタブル』が全世界で1,500万枚の売り上げを記録したディーヴァ、ナタリー・コールが遂に初登場。ジャズ、R&Bなど幅広いレパートリーを歌い、スケールの大きなステージを展開した。
B.B.キング
世界中のミュージシャンやリスナーから尊敬を集めるブルースの王者、B.B.キングが待望のクラブ出演。深く伸びやかな歌声、コクのあるギター・プレイを手の届くような距離で体感しようと、クラブは熱狂的な雰囲気に包まれた。
ナイル・ロジャース、チック
デヴィッド・ボウイ、マドンナ、ダフト・パンク等とのコラボでも人気の“ダンス・ミュージックの帝王”ナイル・ロジャースが初登場。元ウェザー・リポートのオマー・ハキムを含む強力メンバーを率いて、「おしゃれフリーク」など数々のヒット曲で沸かせた。
小曽根真
世界を舞台に活動するピアニストの小曽根真が、「日本ジャズ賞」受賞直後に気鋭アーティストとのトリオで出演。絶妙なコンビネーションで、クラブを大いに沸かせた。この2月にはビッグ・バンド"NO NAME HORSES"を率いて登場。
テイク6
旧店舗のラスト・ステージを飾ったのは男性6人組アカペラ・グループ、TAKE 6。ゴスペル、ジャズ、R&B等をミックスした独自のサウンドと美しいハーモニーは、クインシー・ジョーンズをはじめ、数多くの大物音楽家を魅了している。
マンハッタン・トランスファー
新店舗の第2弾公演として、世界最高峰の混声コーラス・グループ、マンハッタン・トランスファーが初登場。完璧なアンサンブル、華やかにしてファッショナブルなステージングで、飛び切りゴージャスなひとときを提供してくれた。
ミルト・ジャクソン
“モダン・ジャズ・カルテット”(MJQ)でもたびたび出演した天才ヴィブラフォン奏者ミルト・ジャクソン、ジャズ・ギターの王道を行く名手ケニー・バレル、実力派女性シンガーのディー・ディー・ブリッジウォーターが、新店舗のオープニングに出演。より快適になったクラブに、スウィング感いっぱいのサウンドを響かせた。3人の共演は日本で初めてだったうえ、世界でも例のない特別なもの。ジャズ・ファンの願いをかなえるビッグ・プログラムとなった。
10周年を機に、新しいブルーノート東京がデビュー。従来よりもゆったりとした客席で、世界的トップ・ミュージシャンのステージが楽しめるようになった。ジャズを中心にしながらも、ラテン、ブルース、フラメンコ、ボサノヴァ等の有名アーティストも数多く登場。ジャンルを超えた音楽の魅力を発信し続けている
パット・メセニー
パット・メセニーの日本初となる公式クラブ公演が実現。憧れのギター・ヒーローを至近距離で聴こうと、溢れんばかりのファンがつめかけた。目の前で展開される美しい音色、驚異的なテクニックの数々に、クラブは興奮のるつぼと化した。
渡辺貞夫
日本のジャズ界をリードし続ける渡辺貞夫が、「レフト・アローン」の名演で知られる故ジャッキー・マクリーンと待望の共演。クラブならではの親密な空間で、息の合ったアルト・サックス競演を展開した。10月のステージも見逃せない。
ラリー・カールトン、スティーヴ・ルカサー
不滅の人気を誇るフュージョン・ギタリスト、ラリー・カールトンと、ロック・グループ“TOTO”の看板スターであるスティーヴ・ルカサーが共演。ブルースをベースにしたパワフルなバトルで、所狭しとつめかけたギター・フリークを熱狂させた。
ボ・ディドリー
ローリング・ストーンズ等、数多くの大御所に敬愛されるロックンロールの帝王、ボ・ディドリー。先日、惜しくも逝去した彼の貴重なクラブ・ギグも、ここブルーノート東京で開催された。熱いジャングル・ビートを受けて、客席はダンスフロアに。
シーラ・E
「グラマラス・ライフ」の大ヒットで知られる打楽器奏者/ヴォーカリスト、シーラ・E。常に話題満載のステージを披露する彼女が、西海岸ラテン界の超大物であるピート・エスコヴェードと共に登場。情熱的な親子共演にクラブが沸いた。
ミルトン・ナシメント
“ブラジルの声”と呼ばれる国民的スターであり、ウェイン・ショーターをはじめジャズ・ミュージシャンとの共演も多いミルトン・ナシメントの稀少なクラブ公演。魂を揺さぶる歌声と雄大なサウンドが場内を感動で満たした。
秋吉敏子
’73年に発足以来、世界のビッグ・バンド・シーンを牽引してきた秋吉敏子ジャズ・オーケストラが、日本におけるラスト公演を開催。人気トランペッターの日野皓正をゲストに迎え、オーケストラ活動の集大成といえる熱演を展開した。
ヴァネッサ・ウィリアムス
ヴォーカリストとしてはもちろん、映画やミュージカルでも活躍するスーパースター、ヴァネッサ・ウィリアムスがクラブ初登場。「世界で最も美しい女性10人」に選ばれた彼女のロマンティックで華やかなステージに、客席からため息がもれた。
パトリース・ラッシェン、リー・リトナー、アーニー・ワッツ
’70年代のフュージョン・ブームを牽引したスーパー・グループ、“ジェントル・ソウツ”が驚きの再結成。リー・リトナー、アーニー・ワッツ等、オリジナル・メンバーが集まり、熱演を聴かせた。「キャプテン・カリブ」では、思わず涙ぐむ方も。
サム・ムーア
’60年代、伝説のR&Bデュオ“サム&デイヴ”で一世を風靡したサム・ムーアがソウルフルなステージを披露。「ソウル・マン」をはじめとする数々の名曲を、往年と変わらぬ力強い歌声で味わわせてくれた。
チック・コリア、上原ひろみ
いつも様々なプロジェクトでファンを楽しませてくれるチック・コリアが、ジャズ・ピアノ界のニュー・スターである上原ひろみと共演。スリリング、ユーモラス、リリカル・・・クラブを埋め尽くしたファンは、ピアノ・デュオの醍醐味に酔いしれた。
パティ・オースティン、ゴードン・グッドウィン・ビッグ・バンド
エミー賞やグラミー賞に輝く天才アレンジャー、ゴードン・グッドウィン率いる全米屈指のビッグ・バンドが日本初登場。歌姫パティ・オースティンをゲストに迎え、鮮やかなパフォーマンスで満場を魅了した。11月には再来日が実現する。
スライ・ストーン
’60年代から’70年代にかけて音楽シーンに革命を起こした天才、スライ・ストーン。2005年に奇跡の復活を果たした彼が“スライ&ザ・ファミリー・ストーン”を率いて初来日! 「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」など不朽の名曲でファンの心を熱くした。
アシュフォード & シンプソン
モータウン・レーベルに数々の作品を残す、R&Bシンガーソングライター・デュオの初来日公演が遂に実現。「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」、「アイム・エヴリ・ウーマン」など様々な歌手に歌い継がれている名曲の数々を、自作自演で届けた。
ディオンヌ・ワーウィック
ホイットニー・ヒューストンのいとことしても知られるベテラン・エンターテイナーが、世界的にも稀少なクラブ公演を開催。「恋よさようなら」「サン・ホセへの道」「ハートブレイカー」など代表曲ばかりでプログラムを構成、円熟の歌声で満場を魅了した。
ハンク・ジョーンズ
1930年代から第一線に立ち続けたジャズ・ピアノの至宝が他界3か月前に出演し、若手ミュージシャンと共に心暖まるステージを展開。スタンダード・ナンバーを中心とした選曲、磨き抜かれたピアノ・タッチでアコースティック・ジャズの魅力を伝えた。
エスペランサ・スポルディング
驚異のベーシスト&シンガー・ソングライターが、グラミー賞の最優秀新人賞を獲得した直後に当時の最新プロジェクトで登場。ヴァイオリンやチェロを導入した楽器編成、ジャズ、室内楽、ラテンを融合した刺激的な音作りで強烈なインパクトを与えた。
フィル・ウッズ
東日本大震災直後でプログラムの変更が続く中、4度のグラミー賞に輝くベテラン・サックス奏者フィル・ウッズが予定通り来日してモダン・ジャズの王道を披露。「ダイジョーブ」とオーディエンスに呼びかけながら、自作やスタンダード・ナンバーを熱演した。
坂本龍一
常に垣根を越えた活動を続ける坂本龍一が初めて登場し、一夜限りのスペシャル・ライヴを開催。当時の最新アルバム『THREE』のメンバーであるジャケス・モレレンバウム、ジュディ・カンと共に、センシティヴで味わい深い“音の会話”を繰り広げた。
マリア・シュナイダー
現代ジャズ・アンサンブルの頂点に立つオーケストラが初来日。色彩感豊かなハーモニーやメロディ、創造力に富んだリズムやアドリブ・ソロで満場を魅了した。この2年後、デヴィッド・ボウイの楽曲「Sue (Or In A Season Of Crime)」に全面協力している。
ヒュー・マセケラ
ポール・サイモンやハーブ・アルパートとの共演でも知られる南アフリカの巨星が、次世代の逸材と組んだ当時最新のユニットで快演。’60年代のヒット曲「草原の太陽」からアフロ・ビートを取り入れた楽曲まで、エンタテインメント性たっぷりの音作りで楽しませた。
クインシー・ジョーンズ
マイケル・ジャクソン等の大ヒットを手がけた米国ポピュラー音楽界の超大物プロデューサーが、生誕80周年ライヴのため緊急来日。大御所パティ・オースティンや若手アルフレッド・ロドリゲスなど才人が世代や国籍を超えて集まり、“ボス”の偉業を讃えた。
ジョージ・ベンソン
「ブリージン」「ギヴ・ミー・ザ・ナイト」で一世を風靡したワン&オンリーのエンターテイナーが、まさかのクラブ・ギグを開催。さらに深みを増した歌声、色あせないギター・テクニック。スーパースターの至芸を間近で体験できる特別な一日となった。
チャカ・カーン
10度のグラミー賞、7000万枚のCD/レコード売り上げを誇る永遠のソウル・ディーヴァが至高のショウを展開。鬼才ドラマー、ロナルド・ブルーナーJr.を含む強力なバンドをバックに、「テル・ミー・サムシング・グッド」、「フィール・フォー・ユー」などを熱唱した。
ハービー・ハンコック
ヒップホップやクラブ・ミュージック界からも絶大なリスペクトを受けるカリスマ・キーボード奏者が、その黄金のキャリアを90分間に凝縮。「ウォーターメロン・マン」、「カメレオン」、「ロックイット」など次々と登場する定番の数々に、クラブは興奮のるつぼと化した。
ボビー・マクファーリン
ジャンルを超えた活動を続ける“ヴォーカルの魔術師”が、スピリチュアル~アメリカーナ的音作りを追求したアルバム『スピリチュオール』を携えて登場。幅広い声域を自在に駆使しながら、「ジェリコの戦い」など数々の古典的ナンバーを蘇らせた。
ハイエイタス・カイヨーテ
エリカ・バドゥやクエストラヴも賞賛するオーストラリア・メルボルン発のフューチャー・ソウル・ユニットが、大好評に応えて8か月ぶりに再登場。紅一点ネイ・パームの歌声、緻密なミクスチャー・サウンドに観客はまたしても釘付けとなった。
ロバート・グラスパー
現代ジャズ/ブラック・ミュージックの鍵を握るひとり、グラスパーがアコースティック・トリオ(+ターンテーブル)でカウントダウン&ニューイヤー・ライヴを開催。レディオヘッドやプリンスのカヴァーから古典的なジャズ・ナンバーまで、数々の楽曲に独自の彩りを添えた。
ブルーノート東京は2018年11月にオープン30年を迎えます。
お客様、すばらしい演奏を披露してくださるアーティストの皆さまとともに、これからも『かけがえのないひととき』をかさね続けてまいります。