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ジャコ・パストリアス、マーカス・ミラーに続くエレクトリック・ベースの鬼才、マシュー・ギャリソン。トライバル・テック等、数多くのバンドで重責を担う超絶キーボード奏者、スコット・キンゼイ。キューバから世界に飛び出した全方位型のドラマー、オラシオ・エル・ネグロ・エルナンデス。ジャンルを超えて多彩な活動を続ける3人が日本で初めて共演、キーボードの巨星ジョー・ザヴィヌルへのトリビュート・セッションを行なう。ザヴィヌルとの交流も深かったスコット、ハービー・ハンコックとの共演でも知られるマシュー、ミシェル・カミロを筆頭とする数多くの名手をサポートしてきたオラシオ。どんな予想も上回る強烈なステージで圧倒してくれるはずだ。
●ベーシストのマシュー・ギャリソンは、1970年6月2日、ニューヨーク生まれ。父親は、ジョン・コルトレーン絶頂期のカルテットで活躍したベーシストのジミー・ギャリソン(’34〜’76)。幼い頃から、音楽家やダンサー、ヴィジュアル・アーティストや詩人など芸術家に囲まれて育つ。’76年に父親が逝去すると、家族でイタリアのローマに転居、ピアノとベースを学んだ。’88年に帰国後、ジャック・ディジョネットの家に住み込み、ベースをデイヴ・ホランドに師事し、’89年に奨学生としてバークリー音楽大学に入学。ゲイリー・バートンやベティ・カーターら大先輩の手引きで、プロ・キャリアを歩み始めた。’94年にN.Y.に戻るのに前後して、ジョー・ザヴィヌルの“ザヴィヌル・シンジケイト”、スティーヴ・コールマンの“ファイヴ・エレメンツ”に参加。さらに、’97年にはジョン・マクラフリンの“ザ・ハード・オブ・シングス”に迎えられる厚遇受け、様々なシーンの中央で名乗りを上げた。’01年からソロ活動を始めると同時に、自身の「Garrison Jazz Project」レーベルを立ち上げ、初リーダー作をリリース。その後も、ハービー・ハンコック、ジョン・スコフィールド、ミシェル・ンデゲオチェロらと録音、ツアーするなどして幅を広げ、エレクトリック・ベースの急先鋒へと駆け上がってきた。自己名義の最新作は『Shapeshifter』(GJP/海外盤)。自身のグループのほか、スコット・キンゼイやゲイリー・ノヴァックとの“Human Element”でも活動中。オフィシャル・サイトは「http://www.garrisonjazz.com/」。
●キーボード奏者のスコット・キンゼイは、バークリー音楽大学出身。早くからシンセサイザーなどエレクトロニクスに没頭しているところで“ウェザー・リポート”の音楽と出会い、ジョー・ザヴィヌルとウェイン・ショーターに強く影響され、アコースティック・ジャズではアーマッド・ジャマルを私淑した。大学卒業後はロスに出て、スコット・ヘンダーソンの“トライバル・テック”に参加。超硬派なインスト・フュージョンの担い手として頭角を現した。プレイで守備範囲を広げると同時に、プログラミングなどテックとしても評価を上げ、ボブ・ベルデンやジェフ・バーリンらのジャズ&フュージョン系作品に参加。’02年には、ジョー・ザヴィヌルの『Faces & Places』に手を貸すチャンスも得て、プロデュースの分野にも名前を刻んできた。近年は、カート・ローゼンウィンケルやニコラス・ペイトンらの右腕としても活躍する一方、大ヴェテランのジェイムス・ムーディーをサポート。’06年に待望久しい初ソロ・アルバム『Kinesthetics』(Abstract Logix/海外盤)を発表した。オフィシャル・サイトは「http://www.scottkinsey.com/」。
●ドラムスのオラシオ・エル・ネグロ・エルナンデスは、1963年4月24日、キューバのハバナ生まれ。’80年代中盤からゴンサロ・ルバルカバのグループで活動後、アメリカのミュージシャンとの親交を得て渡米、ミシェル・カミロやロイ・ハーグローブらのアルバムで頭角を現す。次に、ラテン・ロックのトップ・スターのカルロス・サンタナからも声が掛かり、’99年度のグラミーを席巻した『スーパーナチュラル』のレコーディングに参加。さらにニューヨークでは、キップ・ハンラハンの主宰するディープ・ルンバ・プロジェクトでも、同胞のロビー・アミーンと主要パートを担って躍進。’02年に、ツイン・ドラムの異色ユニット“エル・ネグロ&ロビー”を結成して脚光を浴びた。ハンラハンやカミロのほか、ジャック・ブルースやバーノン・リードとのプロジェクトでも当店に出演。渡辺香津美や綾戸智絵と日本のジャズ・フェスティバルに出演するなどオーヴァーオールな活躍を続けてきた。最新作は、コンテンポラリー・ラテンの粋を集めた『Italuba 2』(Cacao Musica/海外盤)。オフィシャル・サイトは「http://www.elnegro.com/」。
MATTHEW GARRISON TRIO featuring SCOTT KINSEY & HORACIO "EL NEGRO" HERNANDEZ
"Tribute to JOE ZAWINUL"
マシュー・ギャリソン・トリオ・フィーチャリング・スコット・キンゼイ&オラシオ"エルネグロ"エルナンデス
“トリビュート・トゥ・ジョー・ザヴィヌル”
2009 11/12thu.-11/14sat.
Showtimes : 7:00 p.m. & 9:30 p.m.
※11/14sat.
1st Show : Open5:00p.m. Start6:00p.m.
2nd Show : Open8:00p.m. Start8:45p.m.
Matthew Garrison(b)
マシュー・ギャリソン(ベース)
Scott Kinsey(key)
スコット・キンゼイ(キーボード)
Horacio "El Negro" Hernandez(ds)
オラシオ“エル・ネグロ”エルナンデス(ドラムス)
¥7,350(税込)
Joe was a true innovator and genius who gave all of us the opportunity to join, understand and further develop his life work.
We as musicians who have collaborated with Joe have learned, absorbed and renewed his efforts to make music of the highest quality possible, yet making sure to understand the audience and include them in our journey of exploration. He left us with so much music and vision and we're eternally grateful and honored to have shared the stage with him...
Scott, Horacio and I have all had the opportunity to work with Joe in one way or another and I truly feel that this particular collective of musicians embodies the ideology, modern and forward thinking vision that Joe had. He would be proud of this band and we're honored to dedicate these upcoming performances to his memory.
Matthew Garrison
ジョーは真のイノヴェイターであり天才だった。私たち皆に、音楽に興味を持ち理解する機会を与えてくれ、さらに生涯にわたって進化し続けたんだ。
ミュージシャンとしてジョーと共演する機会があった我々は、音楽を最高のクオリティに引き上げようとする彼の取り組みに学び、吸収してさらに新たな音楽を作り出そうとしてきた。そして、オーディエンスのみなさんを新たな発見の旅へと誘うよう、今もそれらの努力を我々は続けているんだ。ジョーは私たちに多くの音楽とヴィジョンを残してくれたし、彼とステージをともにすることができたことを永遠に誇りに、光栄に思う・・・。
スコット、オラシオと私は皆、それぞれジョーと共演した経験がある。この際立ったミュージシャンのグループはジョーが持っていたイデオロギー、現代性と先進的な考えを体現していると心から感じているよ。ジョーはこのバンドのことを誇りに思ってくれると思うし、今回のパフォーマンスをジョーに捧げることができるのをメンバー皆、本当に光栄に思っている。
マシュー・ギャリソン