私にとってのモチベーションは
ライヴを聴きに来てくれる
オーディエンスです
「私は自分のことをレコーディング・アーティストよりもライヴ・アーティストだと思っています。皆様の反応を受けて、こちらもまた演奏で反応して……それが本当に楽しいんです。私にとってのモチベーションは、ライヴを聴きに来てくれるオーディエンスですね」
オランダが誇るファンキー・サックス・クイーン、キャンディ・ダルファーの声が弾む。十代の頃から第一線で活動し、プリンス、マドンナ、デイヴ・スチュワート(ユーリズミックス)、メイシオ・パーカーらとも共演。昨年11月の公演では父親の“ビッグ・ボーイ”ことハンス・ダルファーをゲストに迎えて圧倒的なパフォーマンスを繰り広げたことも記憶に新しい。
「私はオランダ出身で文化がまったく違いますから、日本に着いて、ブルーノート東京で演奏するだけでも大きな驚きでした。“すべてが異なる”と思ったり、“でも、とても美しい”と感じたり。最終的に気づいたのは、どんな姿をしていようと、どこから来ようと、一緒になって芸術や音楽を楽しめば、人はみんな同じなのだということです。スタッフも古い友人や家族みたいに接してくれますし、彼らも我々ミュージシャンも皆様に特別な時間を提供するためにそこにいて、オーディエンスは、ワイルドなものも、静かなものも、どの私の演奏も受け入れてくれます。ブルーノート東京への出演は、心から楽しいことなんです。35年の歴史に関わることができて、本当に嬉しいです」