【JAM vol.217】ROBERT GLASPER TRIO
text = Kenichi Aono
ジャズの新たなクリエイションを
発表し続けるロバート・グラスパー
待望の年末年始公演が実現
現代のジャズ、ブラック・ミュージック・シーンを考えるうえで欠くことのできない存在であるピアニスト、作編曲家のロバート・グラスパー。テキサス州ヒューストン出身でニューヨークのニュースクール・ユニバーシティ在学中からクリスチャン・マクブライドらとセッションを重ね、2003 年にアルバム・デビュー。2005 年には〈BLUE NOTE〉と契約を結んだ彼の名前を一気に知らしめたのは 2012 年にロバート・グラスパー・エクスペリメント名義でリリースしたアルバム『ブラック・レディオ』だろう。エリカ・バドゥ、レイラ・ハサウェイ、ミシェル・ンデゲオチェロらをフィーチャーしたこのアルバムは、アメリカでヒップホップ/R&B、アーバン・コンテンポラリー、ジャズ、コンテンポラリー・ジャズの 4 部門のチャートで同時にトップ 10入りを果たすという快挙を成し遂げただけでなく、「第 55 回グラミー賞」のベストR&B アルバム賞も受賞している。この『ブラック・レディオ』は、以降もシリーズとして2013 年に『ブラック・レディオ 2』、2022 年には『ブラック・レディオ 3』が発表されており、『ブラック・レディオ 3 』は先ごろ配信が始まった拡張デジタル・ヴァージョン「SUPREME EDITION」も話題となった。
ヒップホップやR&Bにとってはどちらかといえばサンプリング・ソースと捉えられていたジャズを、楽曲制作やステージでの演奏を通じて高い次元で結びつけ、ジャズの新たなクリエイションとして表現した彼の功績は計り知れないものがあるが、そんなロバート・グラスパーの 8日間にわたるロングラン公演がブルーノート東京で開催される。今回はロバート・グラスパー・トリオでの公演で、メンバーはグラスパーのほか、キャンディス・スプリングスやコモンの作品への参加で知られるベーシストのバーニス・トラヴィスと、ハービー・ハンコックやエスペランサ・スポルディング、R+R=NOWなどで驚異の手数と芯のあるサウンドが同居するプレイを聴かせるドラマー、ジャスティン・タイソン。これに 2017 年の年末から年明けに行われたブルーノート東京でのグラスパー・トリオの公演にも参加した DJのジャヒ・サンダンスも加わってのステージだ。ブルーノート東京での新年のリアルタイム・カウントダウン公演としては実に 3 年ぶりとなる本公演で 2022 年を楽しく見送り、新しい年を迎えていただければと思う。きっと忘れがたい年末年始になるはずだ。
LIVE INFORMATION
ロバート・グラスパー・トリオ
2022 12.30 fri., 12.31 sat.
2023 1.2 mon., 1.3 tue., 1.4 wed., 1.5 thu., 1.6 fri., 1.7 sat.
12.30 fri., 1.2 mon., 1.3 tue., 1.7 sat.
[1st]Open4:00pm Start5:00pm [2nd]Open7:00pm Start8:00pm
12.31 sat.
[1st]Open6:30pm Start7:30pm [2nd]Open10:00pm Start11:00pm
1.4 wed., 1.5 thu., 1.6 fri.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
★12.31 sat. 2nd Showではカウント・ダウンを行います。
※1.3 tue. 2ndショウのみインターネット配信(有料)実施予定
※アーカイブ配信視聴期間:1.4 wed. 11:59pmまで
※アーカイブ配信の内容はライヴ配信と異なる場合がございます。予めご了承ください。
[配信チケット販売期間]
ぴあ:1.2 mon. 10:00pmまで
イープラス/ZAIKO:1.3 tue. 9:00pmまで
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/robert-glasper/
<MEMBER>
ロバート・グラスパー(ピアノ)
バーニス・トラヴィス(ベース)
ジャスティン・タイソン(ドラムス)
ジャヒ・サンダンス(DJ)
新年1月2日の公演では恒例の鏡開きを行います。また、お越しいただいた皆様には公演を記念した枡(非売品)をプレゼントします。