2001年までの〈Talkin' Loud〉在籍時には、コンスタントにアルバムをリリースし、先の「Always There」のほか、「Dont' You Worry 'Bout A Thing」（スティーヴィー・ワンダーのカバー）、「Still A Friend Of Mine」、「Pieces Of A Dream」といったヒットを生み出してきた。グループはその後も精力的に活動を続け、昨年には40周年記念のCD8枚組ボックスをリリース。またブルーイはジャイルス・ピーターソンとのユニット「STR4TA」としてブリット・ファンクの真髄をパッケージングしたアルバム『Aspects』をリリースするなど、話題にこと欠かない。

　ほとばしるファンクネスと洗練が一体となったそのサウンドはアップデートを重ねながら現在までブレることがないうえ、40年を超える活動歴にもかかわらずフレッシュさを失わないインコグニート。これまでの作品ではメイザ・リークや「Somebody Else's Guy」などのディスコ・ヒットで名高いジョセリン・ブラウンをヴォーカルにフィーチャーしてきたインコグニートだが、3年ぶりとなる今回のブルーノート東京公演は、ゴールディーやマグネティック・マンとの仕事でも知られるシンガー・ソングライター、ピアニストのナタリー・ダンカンが新ヴォーカリストとして参加。彼女のソウルフルな歌声とドラム、ベース、キーボード、パーカッションに 3 管を加えた躍動感あふれるインコグニートのバンド・サウンドが渾然一体となって大きなうねりをつくりだすだろう。また、2日間の単独公演の翌日、12月10日（土）にはエリック・ミヤシロ率いるブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラの公演にブルーイとジョイ・ローズ、チェリー・V、ナタリー・ダンカンのヴォーカル勢が登場、ステージでの初共演が実現する。この日のために特別にアレンジされたインコグニートの曲も楽しみである。

　新型コロナウイルスによるパンデミックのため、明るい表情とはいえなかった街に少しずつ賑やかさが戻ってきていることを実感した今年。グルーヴィでダンサブルなインコグニートのステージは、そんな雰囲気をさらに輝かしいものにしてくれるだろう。ライヴ鑑賞後、外に出て目にする景色も晴れやかに感じるにちがいない。

LIVE INFORMATION

インコグニート

2022 12.8 thu., 12.9 fri.　ブルーノート東京
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/incognito/

2022 12.12 mon., 12.13 tue.　コットンクラブ
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/incognito/

2022 12.14 wed.　恵比寿 ザ・ガーデンホール
"L'ULTIMO BACIO Anno 22"
https://www.red-hot.ne.jp/bacio/live/221214/

後援：ブリティッシュ・カウンシル

ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ directed by エリック・ミヤシロ
plays Music of インコグニート with special guest ジャン＝ポール "ブルーイ" モーニック

2022 12.10 sat.　ブルーノート東京
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/bluey-bnt-all-star-jazz-orchestra/

2022 12.11 sun.　高崎芸術劇場 大劇場
http://takasaki-foundation.or.jp/theatre/concert_detail.php?key=890

後援：ブリティッシュ・カウンシル