【JAM vol.220】RICHARD BONA ASANTE TRIO
text = Kazunori Harada
カメルーンが生んだ天才ベーシスト/ヴォーカリストが
凄腕揃いのニュー・トリオを率いて来日
超絶的なベース演奏と、ファルセットを交えた歌声のコンビネーションはまさしく唯一無二。コンテンポラリー・ジャズ界を牽引し続けるリチャード・ボナが、去る2月にロンドンで旗揚げしたばかりの"リチャード・ボナ・アサンテ・トリオ"を率いてやってくる。4月23日には高崎芸術劇場 スタジオシアター、4月25日から27日にかけてはブルーノート東京に登場。シアターとクラブの双方を、新ユニットの音楽世界で満たす。
ボナはアフリカ大陸のカメルーン共和国に生まれ、バラフォン(木琴)やギターに親しんだ後、名盤『ジャコ・パストリアスの肖像』に衝撃を受けてベーシストの道へ進んだ。パリで本格的な活動を開始し、'95年ニューヨークへ移住。ジョー・ザヴィヌル率いるザヴィヌル・シンジケート、パット・メセニー・グループへの参加や、渡辺貞夫やボビー・マクファーリンとのコラボレーション等で才能を一気に知らしめた。ソロ・アルバムもこれまで8作品を発表、ソングライターとしても類まれな才能を発揮しながら現在に至っている。
アサンテ・トリオは、2012年、16年、17年に来日公演を行ない、大好評を博したキューバン・プロジェクト"リチャード・ボナ&マンデカン・クバーノ"の発展形。ピアノは同プロジェクトの一員でもあったオスマニー・パレデス(キューバのサンタクララ生まれ)が担当する。ボナのアルバムには『ティキ』(2005年)から参加しており、この鬼才ベーシスト/ヴォーカリストが最も信頼を寄せるピアニストのひとりでもある。ドラムスのヒラリオ・ベル(キューバのサンティアーゴ・デ・クーバ生まれ)は、グラミー賞ノミネート経験を持つユニット"ティエンポ・リブレ"で名を高めた技巧派。ゴンサロ・ルバルカバやブライアン・リンチ(エディ・パルミエリ・バンド)とも共演する彼が、いかにボナと連携し、どんなグルーヴを生み出していくのか、そこにも期待がつのる。名手3人の新境地、アサンテ・トリオの華麗なサウンドスケープを体感したい。
LIVE INFORMATION
RICHARD BONA ASANTE TRIO
2023 4.25 tue., 4.26 wed., 4.27 thu.
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/richard-bona/
[ 1st ] Open 5:00pm / Start 6:00pm
[2nd] Open 7:45pm / Start 8:30pm
※4.23 sun. は高崎芸術劇場 スタジオシアターで公演
http://takasaki-foundation.or.jp/theatre/concert_detail.php?key=1070
<MEMBER>
リチャード・ボナ(ベース、ヴォーカル)
オスマニー・パレデス(ピアノ)
ヒラリオ・ベル(ドラムス、パーカッション)