【JAM vol.222】BRANDEE YOUNGER | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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【JAM vol.222】BRANDEE YOUNGER

【JAM vol.222】BRANDEE YOUNGER

text = Kenichi Aono

ハープの多彩な表現力にうなること間違いなし
ブランディー・ヤンガー待望の来日公演

 ブランディー・ヤンガーが今年4月に発表したアルバム『Brand New Life』が実によかった。プロデューサーに"ビート・サイエンティスト"の異名を持つドラマー、マカヤ・マクレイヴンを迎え、ピート・ロックやミシェル・ンデゲオチェロが参加したこのアルバムは、自身がヒーローと仰ぐハープ奏者のドロシー・アシュビーにインスパイアされた作品。アルバムの幕開けはドロシー・アシュビーの未発表曲で、これ以外に4曲がドロシー・アシュビー作である。全体を通して抑制の効いたサウンド・プロダクションとハープの表現力とが絶妙なバランスで混ざり合い、繰り返し聴きたくなるこの素晴らしい新作を引っ提げて、ブランディー・ヤンガーがブルーノート東京に登場する。

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 ブランディー・ヤンガーはニューヨーク出身のハープ奏者、コンポーザー。2000年代から本格的な演奏活動を開始し、2021年のアルバム『Somewhere Different』に収録の「Beautiful Is Black」で黒人女性ソロ・アーティストとして初めてグラミー賞「最優秀インストゥルメンタル作曲賞」にノミネートされたのも記憶に新しい。自身のプロジェクトのほか、ファラオ・サンダース、チャーリー・ヘイデン、ローリン・ヒル、ザ・ルーツらとも共演するなど、作曲家、演奏家いずれの側面においても活躍めざましいアーティストであるブランディー・ヤンガーだが、近年ではトロント王立音楽院、バークリー音楽院、プリンストン大学などでマスタークラスを担当しており、教育者としても活動している。

 筆者がブランディー・ヤンガーの名前を意識したのは2016年のアルバム『Wax & Wane』だったように思う。アリス・コルトレーンや、エレクトロニック・ミュージック~コンテンポラリーの領域で活躍するメアリー・ラティモアの影響からか、私にとってどちらかといえばメディテーショナルな印象が強かったハープという楽器のイメージが、ブランディー・ヤンガーによっていい意味で覆されたのをよく覚えている。以降、彼女の楽曲は好んで聴いているが、スピリチュアル・ジャズに根差していながらいつもフレッシュな驚きがあるその作品から、ハープの魅力にぐいぐい引き込まれたものだ。先のとおり新作ももちろんフェイヴァリットである。

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 今回のブルーノート東京公演は『Brand New Life』の大部分に参加しているベースのラシャーン・カーター、ヴィブラフォン奏者のチェンチェン・ルーの作品での演奏などで知られるドラムスのアラン・メディナード、そして伸びやかな歌声のR&B/ソウル・シンガー、タティアナ・メイフィールドを従えてのステージ。シンプルな編成は、繊細なハープの音をより際立たせてくれそうだ。ハープの多彩な表現力、可能性を存分に感じられるにちがいないブランディー・ヤンガーの公演。大いに期待していいだろう。

RELEASE INFORMATION


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Brandee Younger
『Brand New Life』
(Impulse!)

LIVE INFORMATION

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ブランディー・ヤンガー

2023 8.17 thu., 8.18 fri.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm
[2nd]Open7:45pm Start8:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/brandee-younger/

<MEMBER>
ブランディー・ヤンガー(ハープ)
ラシャーン・カーター(ベース)
アラン・メディナード(ドラムス)
タティアナ・メイフィールド(ヴォーカル)

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