"Pavelid The Latin Harp"の異名をとるハープ奏者Pavelid Castañedaを父にもち、1978年、コロンビアの首都ボゴタに生まれた。13歳でハープ演奏を始め、16歳の頃、移住先のニューヨークでジャズの魅力にとりつかれた。特に熱中したミュージシャンはチャーリー・パーカーとチック・コリア。高校や大学のジャズ・バンドではトランペットを吹いたが、この時期、すでに「ハープでジャズを演奏したい」という意思は固まっていたようで、家に帰るとトランペットで試みたフレーズをハープに移し替えて練習を重ねたそうだ。
そして今回、2018年以来となる自身のリーダー・ユニットでの公演が実現する。5年前のステージではサックス奏者のシュロミ・コーエン、ドラマーのロドリゴ・ヴィジャロンと共に白熱のトリオ・ミュージックを聴かせてくれたが、今回はシュロミに替わり、エドマールと同い年のトロンボーン奏者、マーシャル・ギルクスが参加。前述の『クアルト・デ・コローレス』や『エントレ・クエルダス』でも演奏しているどころか、それらが制作される以前の時期からエドマールと音楽活動を続けてきた旧友だ。彼はまた、マリア・シュナイダーの『スカイ・ブルー』や『データ・ローズ』、ダニー・マッキャスリンの『デクラレーション』、リチャード・ボナの『テン・シェイズ・オブ・ブルース』、小曽根真featuring No Name Horsesの『アンティル・ウィ・ヴァニッシュ 15x15』、ライアン・トゥルースデルが主導するギル・エヴァンス生誕100年プロジェクト等に参加し、自身のリーダー・アルバムに名門のWDRビッグ・バンド・ケルンを迎えるなど、疑いなく現代ラージ・アンサンブル~オーケストラル・ジャズに不可欠なトロンボーン・プレイヤーであり、しかも、即興演奏の達人でもある。