【JAM vol.223】KYLE EASTWOOD "EASTWOOD BY EASTWOOD"
text= Kenichi Aono
クリント・イーストウッドの映画作品楽曲を
クインテット演奏で楽しむ
"EASTWOOD BY EASTWOOD"
「父は俳優のクリント・イーストウッド」という説明ももはや不要なほど、確かな足跡を音楽シーンに刻んでいるベーシスト、作編曲家のカイル・イーストウッド。1998年にアルバム・デビューを果たして以来、コンテンポラリー・ジャズ、シンフォニック・ジャズから『硫黄島からの手紙』(2006)、『グラン・トリノ』(2008)といった映画のサウンドトラックまで、ジャズに軸足をおきつつクオリティの高い作品を発表し続けている彼のブルーノート東京公演が決定。
"EASTWOOD BY EASTWOOD"と銘打った本公演は、クリント・イーストウッドの映画作品の音楽をクインテット編成で披露するものだ。『Cinematic』(2019)で『ブリット』や『タクシー・ドライバー』、『シャレード』などクラシック映画の名曲をリアレンジして発表してきたカイルだが、この公演はクリント・イーストウッドの映画音楽をシンフォニック・ジャズにアレンジした9月リリースのアルバム『Eastwood Symphonic』同様、クリント・イーストウッド作品にフォーカス。演奏メンバーはアンドリュー・マコーマック(ピアノ、キーボード)、クエンティン・コリンズ(トランペット)、ブランドン・アレン(サックス)、クリス・ヒギンボトム(ドラムス)というカイルが長らく活動を共にしてきた面々で、『Eastwood Symphonic』にも全面的に参加している信頼のおけるメンバーである。
演奏が予定されているのは「グラン・トリノ」などカイルが手がけた曲のほか、クリント・イーストウッド作品で聴かれるさまざまな楽曲ということで、原曲がどのようにアレンジされているのかも楽しみのひとつ。聞き覚えのあるテーマとジャズ特有の緊張感のあるアドリブ・パートがいかに1曲のなかで共存するのかなど、聴きどころ満載だ。その意味では、ジャズ・ファンだけでなく映画ファンにもおすすめできる内容といえるだろう。
"EASTWOOD BY EASTWOOD"は、父と子が時代や世代を超えて音楽でつながる素晴らしい取り組みでもあるのだが、この公演の開催が敬老の日(9月18日)を含むということで、公演3日間限定のプレミアムなディナー・プラン(ミュージックチャージ+コース「トリオ」+ウェルカム ロゼシャンパーニュ)も用意されている。いい音楽に耳を傾け、おいしい料理に舌鼓を打ち、終演後は音楽談義、映画談義に花を咲かせるのもまた一興ではないだろうか。
LIVE INFORMATION
カイル・イーストウッド
"EASTWOOD BY EASTWOOD"
2023 9.18 mon., 9.19 tue., 9.20 wed.
9.18 mon.
[1st]Open3:30pm Start4:30pm [2nd]Open6:30pm Start7:30pm
9.19 tue., 9.20 wed.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/kyle-eastwood/
<MEMBER>
カイル・イーストウッド(ベース)
アンドリュー・マコーマック(ピアノ、キーボード))
リクエンティン・コリンズ(トランペット)
ブランドン・アレン(サックス)
クリス・ヒギンボトム(ドラムス))
Respect for the Aged Day
★敬老の日に感謝の気持ちを込めて、ジャズクラブでのひとときを。
プレミアムなライヴとディナーのセットプランをご用意いたしました。
1名様 ¥15,760(税込・サービス料込)