【JAM vol.224】GRETCHEN PARLATO QUARTET | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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【JAM vol.224】GRETCHEN PARLATO QUARTET

【JAM vol.224】GRETCHEN PARLATO  QUARTET

text= Kenichi Aono

深まる秋にしみわたるグレッチェン・パーラトの歌声
脇を固めるミュージシャンにも注目

 ジャズに軸足を置きつつ、ジョアン・ジルベルトの系譜にも位置づけられそうな情緒を湛えた歌声で世界を魅了するヴォーカリスト、シンガー・ソングライターのグレッチェン・パーラト。ロサンゼルスの大学で民族音楽学などを学んだのち、2003年に拠点をニューヨークに移した彼女は、2004年の「セロニアス・モンク・ジャズ・インターナショナル・コンペティション」で優勝を果たし、翌年セルフ・タイトルのファースト・アルバムを発表。2009年にはセカンド・アルバム『イン・ア・ドリーム』をリリースし、繊細で深みのあるインティメイトな音楽世界を構築、表現していった。

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 鍵盤奏者のロバート・グラスパーを共同プロデューサーに迎えた『ロスト・アンド・ファウンド』(2011)は、グレッチェン・パーラトの名をワールドワイドに知らしめ、コンテンポラリー・ジャズ・ヴォーカルの世界において確固たる地位を築くこととなった名作。また、同作から10年のブランクを経てリリースしたスタジオ録音アルバム『フロール』(2021)や、活動初期から何度も共演している西アフリカ出身のギタリスト、ヴォーカリストのリオーネル・ルエケとのコラボレート作『リーン・イン』(2023)など、これまでジャズ的なサウンド・アプローチを基調にブラジル音楽の郷愁やアフリカ音楽のリズム感覚を極めて自然に取り入れた作品を発表してきたグレッチェン・パーラト。来日公演への期待が高まるなか、彼女が6年ぶりにブルーノート東京のステージに立つ。

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 今回の公演はピアノ、ベース、ドラムスにグレッチェンを加えたカルテット編成。ピアノのデヴィッド・クックはテイラー・スウィフトの近作への参加でも知られる実力派、ベースのアラン・ハンプトンは「第57回グラミー賞」ベスト・ジャズ・ヴォーカル部門にノミネートされた『Live in NYC』(2013)をはじめとするグレッチェン作品の常連、そしてドラムスには現代ジャズ・シーンのトップ・ドラマーのひとりでありグレッチェンの夫でもあるマーク・ジュリアナという、現在グレッチェンとともに音を奏でるのには最高の布陣が顔を揃えた。シンプルな編成ながらも多彩な音を聴かせてくれる楽器隊の演奏に絶妙に溶け込みながら存在感を放つ柔らかなグレッチェンのヴォーカル----想像するだけで至福である。深まりゆく秋にこのうえなくふさわしいプログラムだ。

LIVE INFORMATION

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グレッチェン・パーラト・カルテット
with デヴィッド・クック、アラン・ハンプトン & マーク・ジュリアナ


2023 11.5 sun., 11.6 mon.
11.5 sun.
[1st] Open 3:30pm / Start 4:30pm [2nd] Open 6:30pm / Start 7:30pm
11.6 mon.
[1st] Open 5:00pm / Start 6:00pm [2nd] Open 7:45pm / Start 8:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/gretchen-parlato/

<MEMBER>
グレッチェン・パーラト(ヴォーカル)
マーク・ジュリアナ(ドラムス)
デヴィッド・クック(ピアノ)
アラン・ハンプトン(ベース)

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