【JAM vol.224】ELIANE ELIAS
text= Kazunori Harada
詩情あふれるピアノ・タッチと歌声。
数々の栄誉に輝く"ブラジルの至宝"が、
最新ユニットを率いて登場
グラミー賞とラテン・グラミー賞の双方を得るとともに、全米ジャズ・チャートやブラジル音楽チャートのトップにも立つ稀有な存在。人気ピアニスト/ヴォーカリスト、イリアーヌ・イリアスが5年半ぶりに登場する。
ブラジルのサンパウロに生まれた彼女は、7歳からピアノを習い、17歳から本格的なプロ活動を開始。ヴィニシウス・ヂ・モライス(ボサ・ノヴァの立役者のひとり)やシンガー・ソングライターのトッキーニョらとの交流を経て、1981年に米国ニューヨークへ進出した。1982年マイク・マイニエリを中心とするユニット"ステップス・アヘッド"に抜擢され、1986年にはスタンリー・クラーク、スティーヴ・ガッド、トゥーツ・シールマンスらを迎えて初ソロ・アルバム『イリュージョンズ』を発表。以来、チック・コリアやチューチョ・バルデスとの共演盤『ミラー・ミラー』(2021)、故郷に赴いて録音したブラジリアン・ミュージック集『クワイエチュード』(2022)に至るまでコンスタントにリリースを続け、累計アルバム・セールスは240万枚を超えるという。いかにイリアーヌの音楽が長年にわたって愛されているかという証でもあろう。
今回は、米国ネブラスカ州出身のマーク・ジョンソン(ベース)、サンパウロ出身のリアンドロ・ペレグリーノ(ギター)、リオデジャネイロ出身のラファエル・バラタ(ドラムス)とのカルテット編成による公演。夫君であるマークとの息の合ったコンビネーションはもちろん、リー・リトナーからも才能が高く評価されるリアンドロ、ジョアン・ボスコやホベルト・メネスカルとの共演でも知られるラファエルのプレイにも大きく注目したいところだ。ジャズとブラジル音楽をブレンドした薫り高いステージは、聴き手の心に大きな潤いを与えるに違いない。
イリアーヌとマークはまた、カルテット公演初日の前日にあたる11月15日に開催される「Discover "BILL EVANS" vol.4」にスペシャル・ゲストとして参加する。エヴァンスを敬愛するイリアーヌと、エヴァンス・トリオの最後のベース奏者であったマークが、いったいどんなオマージュを届けてくれるのか。2007年リリースのトリビュート・アルバム『サムシング・フォー・ビル・エヴァンス』の世界がライヴで花開く。
LIVE INFORMATION
イリアーヌ・イリアス
2023 11.16 thu., 11.17 fri., 11.18 sat.
11.16 thu., 11.17 fri.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
11.18 sat.
[1st]Open3:30pm Start4:30pm [2nd]Open6:30pm Start7:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/eliane-elias/
後援:駐日ブラジル大使館
<MEMBER>
イリアーヌ・イリアス(ピアノ、ヴォーカル)
リアンドロ・ペレグリーノ(ギター)
マーク・ジョンソン(ベース)
ラファエル・バラタ(ドラムス)
Discover "ビル・エヴァンス" vol.4
featuring バンクシアトリオ(林正樹、須川崇志、石若駿) with special guests イリアーヌ・イリアス & マーク・ジョンソン
2023 11.15 wed.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/discover-bill-evans/
<MEMBER>
バンクシアトリオ:
林正樹(ピアノ)
須川崇志(ベース)
石若駿(ドラムス)
Special Guests:
イリアーヌ・イリアス(ピアノ)
マーク・ジョンソン(ベース)