【JAM vol.236】 HARVEY MASON

text = Kazunori Harada
百戦錬磨のファースト・コール・ドラマーが
スペシャル・トリオで自身の原点"ジャズ"に臨む
チック・コリア、小曽根真、ケニー・バロンら数々のピアニストを迎えて制作されたハーヴィー・メイソンの2006年作品『チェンジング・パートナーズ / トリオス・ツゥー』が未収録ナンバーを加えて再登場。それを記念するスペシャル・ライヴが、この5月に開催される。
ハーヴィー・メイソンといえば、ハービー・ハンコック『ヘッド・ハンターズ』、ジョージ・ベンソン『ブリージン』、リー・リトナー『ジェントル・ソウツ』、マリーナ・ショウ『フー・イズ・ジス・ビッチ・エニウェイ?』、グローヴァー・ワシントンJr.『ミスター・マジック』などさまざまなヒット・アルバムに貢献するとともに、ボブ・ジェームスを中心とするユニット"フォープレイ"でも活動し、リーダーとしても『ファンク・イン・ア・メイソン・ジャー』、『グルーヴィン・ユー』など数多くの傑作を発表している重鎮グルーヴ・マスター。ジャズ・ファンクやフュージョンのイメージも強いと思われるが、新進時代の彼をいち早く起用した面々にはエロール・ガーナーやジョージ・シアリングといった伝説的ピアニストがおり、前述『チェンジング・パートナーズ』は、いうなれば彼の"真正面からのジャズ・プレイ"が久々にディスクに刻まれたプロジェクトでもあった。
今回の共演者は、キューバ出身の鬼才ピアニストであるゴンサロ・ルバルカバと、メイソンの別ユニット"カメレオン・バンド"の一員でもあるベーシストのフェリックス・パストリアス。この3人による来日ステージはもちろん今回が初めてだ。ジャック・ディジョネット、イグナシオ・ベローア、エリック・ハーランドなど幾多の名ドラマーと共演を重ねたゴンサロ、ジャコ・パストリアスのDNAを受け継ぐフェリックス、そして半世紀以上にわたり"百戦錬磨のファースト・コール・ドラマー"の座をスティーヴ・ガッドと二分してきたメイソンが、ジャズ史上の名曲を素材にどんな"音の会話"を届けてくれるのか、限りなく期待がつのる。
RELEASE INFORMATION

『チェンジング・パートナーズ /
トリオス・ツゥー』
(evosound)
LIVE INFORMATION
HARVEY MASON
featuring GONZALO RUBALCABA & FELIX PASTORIUS
"Changing Partners / Trios 2" Vinyl Release Party
2025 5.8 thu., 5.9 fri., 5.10 sat.
5.8 thu., 5.9 fri.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
5.10 sat.
[1st]Open3:30pm Start4:30pm [2nd]Open6:30pm Start7:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/harvey-mason/
<MEMBER>
ハーヴィー・メイソン(ドラムス)
ゴンサロ・ルバルカバ(ピアノ)
フェリックス・パストリアス(ベース)