ミュージック・シーンに新風を吹き込む、エイヴリーの世界 | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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ミュージック・シーンに新風を吹き込む、エイヴリーの世界

ミュージック・シーンに新風を吹き込む、エイヴリーの世界

エイヴリー・サンシャインのサンルーム(温室/音室)に
心を癒しに来ませんか?

 アメリカ、ヨーロッパのソウル/R&Bシンガー達が絶賛するミュージシャン達に愛されるミュージシャン(ピアノ)/シンガー、エイヴリー・サンシャインが遂にブルーノートに登場!ロイ・エイアーズ、クリスチャン・マックブライド、ジェニファー・ホリデイとも共演し、マイケル・ブーブレ、アンソニー・ハミルトン、デヴィット・フォスターらが参加したクワイアのコーラス監督まで努めた実力派。彼女のまさに太陽のように明るい心から溢れる優しくもパワフルな歌声が、あなたの心にきっと光を射すでしょう。

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ーーエイヴリー・サンシャインの名前の由来はなんですか?

「実は日本と大きく関係しているの。私の音楽パートナーのデイナ・ジョンソンと2人で書いた"Stalker"(Stalk Youと記載されていることもある)という曲を、クリス・ブランが彼のアナンダ・プロジェクトの1つとして起用してくれたの。それでクリスに"君の名前のクレジットは何にする?これから日本に行くから、君も連れて行ってみんなに紹介したいんだ"って言われたの。そして、その場でなんとなく、"エイヴリー・サンシャインがいいわ"って答えてたのよ!だからこの名前の由来は<日本へ行く>ということが大きく関係していて、私にとって日本は本当に大切な場所でもあるの。

しかも、これも偶然なんだけど、高校2年生で日本語を勉強してたのよ!ほとんど忘れてしまって、少しだけ平仮名がわかるぐらいかしら(笑)。家族からも必須の外国語は一般的なスペイン語を取ればって言われたんだけどね、日本語話せたらクールじゃない!って思ったのよ。それに、クラスで一番カッコイイ男子が日本語を取ってたし(笑)。カッコイイ男の子はいるし、"おはようございます"なんて言えたらカッコイイじゃない?!アハハハ」

ーー子供の頃からピアノをやっていたとか。いつから歌い始めたんですか?

「8歳の時に通っていた放課後のプログラムで同じクラスの女の子がピアノをやっていて、"きよしこの夜"を弾いていたの。今でもその時のことをハッキリ覚えてるわ。その子が弾いているのを指差して、ママに、"あれがやりたい"って言ったの。毎日練習をしなきゃダメよと念を押されて、本気ならとピアノを買ってもらったの。そして13歳になる頃までには、楽譜も読めて教会で演奏をしてた。しかも音楽監督もしてたの。特に黒人教会はクワイアやミュージシャン達が楽譜を読めず、音で覚えることが多かったのね。でも私が楽譜を読めたから指揮が出来たの。

ラジオでもどこでも聞けないような曲もみんなやりたがったから、それには楽譜が読める私のような存在が必要だったのね。だから私が楽器のパート、クワイアのハーモニーのパート、ソプラノ、アルト、テナーをそれぞれカセットテープに録音して、みんなに聞かせたの。13歳でよ!だから高校を卒業する前までに担当していた教会とクワイアも4,5箇所あったわ。自分で本格的に歌うようになったのは実は大学に入ってからなの。それまで自分の声は最悪だと思ってた。才能がないって。クワイアのソロ・シンガーがお休みしたりすると、私が代わりに歌わなければならなかったから歌ってただけだったわ」

ーー今ではパワフルでストレートに心に響く声の持ち主と絶賛されるヴォーカルなので、自信がないなんて姿は想像できませんが、どんなキッカケで自分は歌える!自信がついたんですか?

「私の親友で、ソングライトのパートナーで、私の子供のゴッドマザーでもある大学の同級生と一緒にDaisyRewというデュオを結成て活動してたんだけど、彼女がNYのブロードウェイ『カラーパープル』に出演することが決まって、アトランタからNYへ行ってしまったの。そこで自分はどうしようかと悩んでいたら、デイナが、"ソロのアルバムを作るべきだ"って言ったの。私は自信がないからと断り続けていたんだけど、デイナが"とにかく作ってみて、結果どうするかは後から決めよう"って。

そして自分で歌って、アルバム『AverySunshine』を作って発表したら、"Ugly Part Of Me"という曲がラジオでかかるようになったの。アーバン・アダルト・コンテンポラリー・ソングでNo.14になったのよ!その時初めて、"私って少しは歌えるのかも"って思ったの。もうちょっとうまくなれそうなら、もう少しやってみようって。本当にそうだったのよ」

ーーそれが数年後に自分のショーで日本に来日することになるとは。

「そうなの。クリスのショーで来日したのは7,8年前。その時にやった音楽のおかげで今の私がいるの。だから私に音楽の命を吹き込んでくれた日本へ自分のバンドと共に戻ってショーが出来ることに心から感謝しているし、それはもう夢のようなことなの。日本とは運命の結びつきを感じるのよ」

ーーそんな日本のブルーノートでの公演はどんなものになるでしょうか?

「来てくれた皆さんが、<より気持ちよく>帰ってもらえるショーになると思うわ。気分良くブルーノートに来てくれたら、もっと最高の気分で会場を後にしてもらえると思う。最新作のタイトルと同じように、私達はショーを『サンルーム』って呼んでいるの。サンルーム(=温室)に入って、リラックスして、生き返るような、心の底から最高の気分を味わってもらえると確信しているわ!」

ロイ・エアーズ、B.B.キングなど大物と共演
そして、様々な音楽活動のキャリアがその実力を物語る

「みんなサンシャインが大好きなのさ("Everybody Loves The Sunshine")」と言ったのはロイ・エイアーズ。もちろん、これは彼の名曲の1つだが、これには不思議な縁を感じている人がいる。

 エイヴリー・サンシャインという名前を聞いて、日本では直ぐにわからない人がいても不思議ではない。しかし、彼女の歌を一聴したら、もう二度と彼女の名前を忘れることはないだろうと思う。それはロイ・エイアーズも同じだったようだ。「彼のショーの前座をすることが決まっていたの。そしたら突然、彼のショーのリハーサル・ミュージック・ディレクターをやってくれと頼まれて、そこで意気投合して、コラボレーション(デビュー作『Avery Sunshine』収録"The Most"と"Everybody Loves")をするのは自然の流れだったのよ。」

 大学へ進学を機にペンシルヴァニアからアトランタへ移住後、ビヨンセ主演の映画『ファイティング・テンプテーションズ』に出演、サントラにも参加し、タイラー・ペリーの演劇『Meet The Browns』でキーボードを弾き、ジェニファー・ホリディ本人よりミュージカル『ドリームガールズ』のキャスト達に音楽をコーチするよう依頼され、ラシェル・フェレルやレディシィ、ヨランダ・アダムス、B.B.キング等の前座及び共演をする。13歳の頃から数々のクワイアを監督し、楽譜も読める、正真正銘、生粋のミュージシャンである彼女の才能に惚れ込んだ人達に愛され機会を与えられて積み上げてきた、まだ新人でありながらベテラン級のキャリアを持つエイヴリー・サンシャイン。

 彼女の圧巻のライヴは必見です!! 

★ロイ・エアーズとのコラボレーションの模様はコチラで。






Kana Muramatsu
翻訳家・通訳として様々なアーティストや作品に関わりながら、インタビュアー、ライター、作詞家としても活動している。

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