公演直前、三宅純さんに向けてメッセージが到着 | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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公演直前、三宅純さんに向けてメッセージが到着

公演直前、三宅純さんに向けてメッセージが到着

11.9 wed. - 11.10 thu. 公演が迫る!
三宅純さんに向けて届いたメッセージとともにその魅力をご紹介

パリを拠点に様々な分野で活躍する三宅純さんが間もなくブルーノート東京に。初登場ということもあり音楽界はもちろんのこと、アートやファッション等各方面で話題となっています。ここでは三宅さんにゆかりのある方々からのコメントをご紹介します。

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以下3つの質問にお答えいただきました。
【1】三宅さんを知ることになったきっかけ
【2】三宅さんの仕事の中で一番印象的だったもの
【3】今回のブルーノート東京公演に対する期待

(五十音順)

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青野賢一
(ビームス創造研究所クリエイティブディレクター、BEAMS RECORDSディレクター)
http://www.beams.co.jp/staff/114/

【1】アンディ・ウォーホルが出演していたTDKのTVCM(確か1983年)。三宅さんのデビュー・アルバム『JUNE NIGHT LOVE』から2曲が使われていました。80年代前半はジャズ〜フュージョンの人たちのニューウェーヴ、アヴァンギャルドへの目配せが感じられる時代で、当時はマライア(清水靖晃さん、笹路正徳さんらのバンド)なんかと同じようなイメージで三宅さんの音楽に触れていたように思います。改めて聴き直すと全然違いますが。
【2】僕が携わるBEAMS RECORDSは1999年にレーベルとしてスタートするのですが、その第一弾作品としてリリースしたのが三宅さんの『GLAM EXOTICA!』でした。レコーディング現場にお邪魔させてもらったり、ジャケットのアートワークを見ていただくためにご自宅まで伺ったりと、個人的な思い入れもありますが、"バーチャル・コロニアル・サウンド"を掲げ様々な要素を異種交配した内容は、今聴いても実に新鮮です。時代との距離感の妙が体現された作品と思います。
【3】三宅さんのライブはこれまでにも何度か拝見していますが、「静かな熱狂」とでもいうべきスリリングな内容で毎回打ちのめされてしまいます。曲ごとにフィーチャーされるゲスト・ボーカル陣もさることながら、緻密かつ躍動感のあるアンサンブルを間近で体験できるまたとない機会と思います。一瞬たりとも目(と耳)が離せないのではないでしょうか。

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白井晃
(演出家/俳優/KAAT神奈川芸術劇場芸術監督)
http://www.recon-office.co.jp

【1】ある日TVを見ていて、CMで流れた曲が物凄く印象的で心を鷲づかみされ、この曲は誰の作品?と知り合いを通じて調べて知ったことからです。
【2】私自身の演劇作品に音楽を創って下さった全て。なかでも「Lost Memory Theatre」は、三宅さんのアルバムタイトルをそのまま頂いたステージで、演劇と音楽とダンスが融合、混在する舞台で今までにない舞台作品が創れたことです。多くの困難を伴いましたが、結果的には自分の仕事の中でも最も印象に残る作品のひとつです。
【3】現在の三宅純の全てが詰め込まれたステージになると思います。フランスに活動拠点を移されてからの氏の音楽活動とその指向が、今回のステージに花咲く形で提示されるものと期待しております。また、三宅さんの盟友、宮本大路さんが先日亡くなられ、その追悼の意も込めて魂のこもったステージになると信じております。

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住吉智恵
(アートプロデューサー・ライター)
https://www.facebook.com/chie.sumiyoshi.5

【1】2000年代に、友人の音楽家 mama!milkの2人からパリでの三宅さんとの仕事の話を聞いて、音楽はもちろん人柄にも強く興味を惹かれました。
【2】ピナ・バウシュのダンスのための作品。中でもヴッパタール舞踊団『VOLLMOND』の『Lilies of the Valley』。ヴィム・ヴェンダース監督の映画『PINA ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』でも特別なナンバーだと確信しました。
【3】精神としてのジャズを最適な状態のまま発酵させ、最高のハイブリッドを醸成する音楽家だと思います。ライブは初めてなので期待が膨らんでいます!

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高橋健太郎
(音楽評論家、音楽プロデューサー/エンジニア、レーベル「MEMORY LAB」主宰、「OTOTOY」プロデューサー)
https://twitter.com/kentarotakahash?lang=ja

【1】80年代から存在は知っていたと思うのですが、音楽家としての存在を強烈に印象づけられたのはアルバム『星ノ玉ノ緒』だったと思います。時を越える名作です。
【2】リオ五輪閉会式での「君が代」。僕はもともと「君が代」という曲が大好きでした。西洋からも東洋からも浮遊して着地しない感覚が。それを東欧や南米の音楽イディオムを駆使して更新、拡大した、空中庭園のようなアレンジに圧倒されました。歴史的な仕事です。
【3】多国籍のメンバーをどのように溶け合わせるのか。とりわけ、三宅さんがパリの路上で発見したというイグナシオ・マリア・ゴメス・ロペスは、まったく聴いたことのないミュージシャンだけに、今回、出会わないといけないという予感があります。

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ヴィヴィアン佐藤
(美術家/非建築家/ドラァグクイーン)
https://www.facebook.com/vivienne.sato

【1】いつの間にか、音楽とお名前は、知らないうちに私の中に入り込んでおりました。
【2】ピナ・バウシュ関連のもの。またはヴェンダースの『PINA /ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』は、別の印象を持ち興味深かった。
【3】世界は回転し変化を続けている。その世界の裏側にあり、時代を超越しながらも、しかひ「いま」しか演奏できない同時代性に溢れているアクトを楽しみにしております。

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前田圭蔵
(プロデューサー)

【1】昔のことでよく覚えていないのですが、おそらく、80年代の半ばにTV CMで聴いたのが初めてだと思います。その後、1994年にPARCOと共同で企画した日仏交流音楽イベント(Festival・HALOU)に出演していただいたのが、三宅さんとの始めての仕事になりました。その時のライブのメンバーは、かの香織さん、原マスミさん、cobaさん、窪田晴男さん、ジミー村川さん・・・と錚々たる顔ぶれでした。
【2】純粋な作曲・音楽活動にとどまらず、振付家ピナ・バウシュや演出家ロバート・ウィルソン、映画監督ヴィム・ヴェンダースからアート・リンゼイまで、ジャンルを超えて映像やパフォーミング・アートの世界でも活躍する三宅純さんの横断的な活動そのものに大きな価値があると思います。
【3】三宅純さんの音楽は、ジャズをはじめとする世界中に存在するユニークで匂いのあるサウンドを、彼独特の感性で咀嚼して供する、いわば一流シェフが作る。今まで食べたことのない無国籍料理のような音楽だと思います。最近ではリオ・オリンピック閉会式で話題となった「君が代」の編曲なども手掛け、ますます脂の乗り切ったJUN MIYAKEが、どんなライブ演奏を繰り広げてくれるのか、今からわくわくしています。


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