text = Junichi Uchimoto

　ブルース・ブラザーズのライブ盤にしてデビュー盤『ブルースは絆（Briefcase Full of Blues）』が出たのが1978年。映画『ブルース・ブラザース』の公開が1980年（日本は1981年）。『アニマル・ハウス』でジョン・ベルーシという怪人俳優のファンになった自分はそのレコードを池袋パルコで買い、映画は封切初日に確か東銀座の東劇で友達と観た。人生の価値観が変わるほどの衝撃を受けた。17歳のときだ。あれから37年。ベルーシは封切から2年経たないうちにとっとと世を去り、ダック・ダンは2012年に他界。バンドのメンバーはよくわからないくらいにその時々で変わっていったし、自分もまたいい歳になったものだが、しかしブルース・ブラザーズ・バンドは今もバリバリ活動を続け、何度となく来ている日本に今年もまたやって来る。オリジナルのメンバーはスティーヴ・クロッパーとルー・マリーニのふたりだが、それでもクロッパーが「ジ・オリジナル・ブルース・ブラザーズ・バンド！」と何度もステージで高らかに言うのは、ショウのあり方や演奏する曲がデビュー盤や映画のそれを踏襲しているからだ。バンドは続くよ、どこまでも。だって、そう、「ブルースは絆」なのだから。

　ここで現メンバーを書いておくと、ギターのクロッパー、サックスのマリーニに加え、ジョン・トロペイ（ギター）、レオン・ペンダーヴィス（キーボード）、ジェームス・ハガティ（ベース）、リー・フィクルスタイン（ドラムス）、ラリー・ファレル（トロンボーン）、スティーヴ・ハワード（トランペット）、それにヴォーカルがトミー・マクドネルとロブ・パパロッツィとボビー・ハーデンの3人。見どころ聴きどころはいろいろあれど、クロッパーとトロペイのギター・バトルや、ホーン・セクションの厚み、70年代から活躍するペンダーヴィスのオルガン、それからもちろん黒のスーツ、ネクタイ、ハット、サングラスというあのカッコで前に出てベルーシとエイクロイドの役割を担うマクドネル&パパロッツィの歌と踊りとハープ。後半、ハーデンが加わってのトリプル・ヴォーカルも濃厚だ。で、やるのはもろちん「PETER GUNN THEME」やら「SOUL FINGER」やら「SHE CAUGHT THE KATY」やら「SOUL MAN」やら......。

「変わっていく」ことの大事さと「変わらない」ことの大事さが、世の中には、人生には、ある。構成人員が変わろうとも、ブルース・ブラザーズ・バンドは「変わらない」喜びをショウとして見せ、我々はその喜びを享受する。ザッツ・ソウル・レビュー！。（メンバーも自分も）生きてるうちに観なきゃダメ。

内本順一（うちもと・じゅんいち）

音楽ライター。一般誌や音楽ウェブサイトでコラムやインタビュー記事を担当し、ライナーノーツも多数執筆。No.1フェイバリットバンドは、ブルース・ブラザーズから多大なる影響を受けている関西のザ・たこさん。

DJ EVENTS
ブルース・ブラザーズ・バンド来日記念

　

Good Music Parlor

"ソウル・サーチャー"こと、音楽評論家／DJの吉岡正晴さんによる極上＆魂の選曲を、どうぞお楽しみに！
2017 5.23 tue.
［Time］7：30pm - 10：00pm
Admission Free（入場無料）
http：//www.brooklynparlor.co.jp/shinjuku
＊ご飲食代のみ頂戴します。
＊ご予約はお電話で承ります。☎03-6457-7763

　

Music Voyage

下北沢のレコード店「Flash Disc Ranch（フラッシュ・ディスク・ランチ）」のオーナー、椿正雄さんが登場
2017 5.24 wed.
［Time］8：00pm - 10：00pm
Admission Free（入場無料）
http：//www.cafe1045.com
＊ご飲食代のみ頂戴します。
＊ご予約はお電話で承ります。☎03-3251-1045

　

CHICAGO" SPECIAL MENU
シカゴ名物をブルーノート東京で！
［Food］ワッフル・メープル・チキン
￥2,138（税サ込）
［Craft Beer］レボリューション(550ml)
￥1,841（税サ込）
※数に限りがございます。
※事前のご予約はお受けしておりません。