沖野修也が"永遠のヒーロー"ロイ・エアーズを語る | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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沖野修也が"永遠のヒーロー"ロイ・エアーズを語る

沖野修也が"永遠のヒーロー"ロイ・エアーズを語る

色褪せない"King of The Vibes"
3年ぶりにステージへ!

 来日が待ち遠しい僕の永遠のヒーローにして心の師。個人的なレジェンドトップ5の1人。
リバイバルする度にその時のトレンドにフィットする楽曲が常に彼のカタログに内包されているという意味において、彼は音楽の予言者なのかもしれない。

text = Shuya Okino
photography = Tsuneo Koga

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 僕が初めてロイ・エアーズの音楽に接したのは、1987年にPolygram傘下のレーベル、URBANが再発した「Can't You See Me」の12インチだった(カップリングは「Love Will Bring Us Back Together」と「Sweet Tears」)。当時、レア・グルー ヴ・ムーヴメント(70年代ソウル&ファンクの再評価)の真っ只中で、僕は色々な曲に出会ったが、最も都会的で洗練されたアレンジに衝撃を受けたことを鮮明に覚えている。ほぼ同時期に20歳の僕は渡英し、ロンドンの中古盤屋やレコード・フェアーで彼のレコードを買い漁った。いや、レア・グルーヴの本場にロイ・エアーズ作品を買いに行ったと言う方が正確かもしれない(どれも人気盤で思うように買い揃えられなかったけれど)。ちなみに、この時の滞在で僕はジャイルス・ピーターソンのイベントに偶然足を運ぶことになり、彼のプレイに共鳴し、帰りのヒースロー空港でDJになる決意をしたのだ。

 ロイ・エアーズの音楽が僕に与えた影響は、インプロヴィゼーションとダンス・ビートの華麗なる邂逅だろう。その時代のグルーヴ感を見事に吸収し、ありとあらゆるテンポでダンス・フロアーを魅了するそのバリエーションは驚愕に値する。ファンク、ジャズ、ハウス、ヒップ・ホップ、テクノとあらゆるジャンルのDJやクリエーターがプレイするジャズ・ミュージシャン。ハービー・ハンコック、ドナルド・バード、ファラオ・サンダース、ノーマン・コナーズと並んで僕の中では尊敬するレジェンド、トップ5の内の1人だ。過去、何度もロイ・エアーズの人気はリバイバルして来たが、その時のトレンドにフィットする楽曲が常に彼のカタログに内包されているという意味において、彼は音楽の予言者であったと言うことも出来るだろう。

 ジャズ~ジャズ・ファンク~ブギー~ディスコと変遷した60年代後半から80年代前半にかけての全てのスタイルが僕の音楽性の血や肉となっている。時代は違えど様々な音楽の融合を試みる上で、常に大きな指標となってもいるのだ。実際、デビュー25周年を迎えた今年、17年振りに発表するKyoto Jazz Massiveのニュー・アルバムでは、彼に捧げる曲を収録する予定だ。デモのタイトルも現時点では「Roy」と名付けられている。

 今迄に東京や海外で彼のライブを何回か観て来たが、やはり一番思い入れがあるのが、「Everybody Loves The Sunshine」と「Searching」の2曲。特に南仏のセートでなわれた"World Wide Festival"での演奏が素晴らしかった。広大な地中海をバックに、屋外劇場を再利用したコンサート会場でのエネルギッシュな盛り上りが、今も忘れられない。

 普遍的なテーマを持つ歌詞もさることながら、聴くものを一瞬で虜にするメロディーと渋い歌声。そして、勿論、語りかけるようなヴィブラフォンのソロも堪らなかったなぁ。

 いつか、前座としてではなくて、レコーディングやステージの上で共演してみたいと思う。僕の永遠のヒーローにして、心の師。再会できる日を、今から心待ちにしている。


DJの追加出演が決定!


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3.7 thu.
DJ KOCO a.k.a. SHIMOKITA

豊富な知識から繰り出される幅広い選曲と、時折魅せるスリリングなテクニックで、オーディエンスを魅了する。これまでに、7インチのみでのライブミックスなど、数々のMIX作品を出し続けている現在進行形のヒップホップ DJ。ファンク、ソウル、ディスコ、ハウス、レゲエなど様々なジャンルの45'sを使い、ヒップホップ的な解釈で見せる彼のプレイは海外からも高い評価を受ける。現在、海外でも活躍しながら、DJ Scratchがブルックリンから配信するDJパフォーマンスのストリーミングサイトで、"ScratchVision Tokyo"と題して定期に出演している。 → https://www.universal-music.co.jp/dj-koco/



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3.8 fri.
沖野修也
(KYOTO JAZZ MASSIVE)

 音楽プロデューサー/選曲家/作曲家/執筆家/ラジオDJ。KYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を日本人として初めて射止めた。著書に、『DJ 選曲術』や『クラブ・ジャズ入門』、自伝『職業、DJ、25年』等がある。2013年11月にはバーニーズ ニューヨーク新宿店で初のイラストレーション展を開催。2017年6月、ジャズ・プロジェクト、Kyoto Jazz Sextetのセカンド・アルバム『UNITY』をブルーノートよりリリース。同年フジ・ロック・フェスティバル~Field Of Hevenステージにも出演を果たす。現在、InterFM『JAZZ ain't Jazz』にて番組ナビゲーターを担当中(毎週日曜日16時)。有線放送内I-12チャンネルにて"沖野修也 presents Music in The Room"を監修。GQ Japanオフィシャル・ブロガー。 → http://www.kyotojazzmassive.com/shuyaokino.html



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3.9 sat.
DJ Mitsu the Beats
(GAGLE / Jazzy Sport)

ビートメイカー、DJ、プロデューサー、リミキサー。2003年にソロアルバム「New Awakening」をリリース。海外アーティストと積極的にコラボレーションを行う。2004年L.A「URB」誌で期待するアーティスト100人に日本人で唯一選出され、アメリカやヨーロッパツアーだけでなくアジア圏でも成功し、海外でもその人気、認知度は高騰。2014年、世界クラブミュージック動画配信メディア「Boiler Room」でのアーカイブ化されたその動画は長時間にも関わらず異例の約40万再生。2018年1月、自身が所属するヒップホップユニットGAGLE6枚目のアルバム「VANTA BLACK」リリース。2019年新たなソロアルバム "ALL THIS LOVE" のリリースをひかえている。 → https://gagle-official.com



ロイ・エアーズ・ユビキティ
2019 3.7 thu., 3.8 fri., 3.9 sat.

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沖野修也(おきの・しゅうや)
Kyoto Jazz Massive / Kyoto Jazz Sextet、選曲家。2018年7月にはDJとしてモントルー・ジャズ・フェスティバルに出演を果たした。2019年、音楽生活30周年を迎える。InterFM897で番組『JAZZ ain't Jazz』を担当中。

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