4年ぶりのブルーノート東京公演!松居慶子にインタビュー
話題の最新アルバムを携え
4年ぶりにブルーノート東京に!
美麗なピアノの旋律で世界中に夢を送り届ける松居慶子。最新作がビルボード紙のチャートにおいて、音楽業界向けの部門で1位、また一般のジャズ・アルバム部門でも 初登場3位にランクイン。4年ぶりのステージに期待が高まる!
interview & text = Toshiki Nakada
いったいいつからだろう、このアーティストの名前を漢字で記すことに違和感を覚えるようになったのは。絶対にローマ字にしたほうがしっくりくる、Keiko Matsui、と。この人ほどグローバルな活動をする日本人ミュージシャンはいないし、コンテンポラリー・ジャズの世界ではワン&オンリーの絶対的存在だ。
この2月に3年ぶりの新作『Echo』をリリース。前作『Journey To The Heart』がビルボード誌のコンテンポラリー・ジャズ・チャートで初登場1位という快挙を成し遂げた彼女だが、今回も前作同様、リリース後直ぐに上位の座を獲得した。
松居慶子の作品は、"作曲する"のではなく、"降ってくる"、その結果だと語る。昨年の7月7日七夕の夜、アルバムに関してのイメージがぐっと膨らみ、言葉になって響いてきたものをノートに書き留め、その後、メロディーやモチーフが"届き"始めた。そしてレコーディングにはソロ・デビュー以前のアメリカでの初レコーディングで共演していたヴィニー・カリウタ(ドラムス)や長年の音楽仲間のカーク・ウェイラム(サックス)、ロベン・フォード(ギター)、そして、カイル・イー ストウッド(ベース)、マーカス・ミラー(ベース)まで新旧の友人が多数参加。尊敬するアーティストであり、友人であり、彼女自身がファンだというマーカスは素晴らしいプレイを届けてくれて、音を聴いた時に、その曲をタイトル曲にする!と決めたそうだ。
これまでにも、ボブ・ジェームスから連弾のオファーをもらい、あのナラダ・マイケル・ウォルデンからプロデュースしたいとオファーをもらい、アース・ウィンド&ファイアーのフィリップ・ベイリーからアルバムで歌いたいと連絡をもらい、ジャズ・レジェンドのジミー・スミスから日本語で「あなたの音楽、大好きです」と言われる松居慶子。日本に戻るのは夏と年末年始くらいで、それ以外は世界のどこかで、あの美しいピアノを通して夢とロマンを送り続けている。
ブルーノート東京への出演はこの6月が4年ぶりの出演となる。
『Echo』がこの世に出てからひと月以上経ちましたが、新曲たちをライブで弾いているとどんどん進化しているのが解ります。演奏している自分たちも、一緒に育っていく感じです。面白い現象です。今回のアルバムは皆の音に対する真摯な気合いと愛情とピュアなエネルギーがいっぱい詰まっていて、その響きが拡がっていく感じです。まだアメリカ公演がいろいろとあるので、その中で実験も重ねて6月の日本公演に向けて、ベストな構成を作っていきたいと思っています」
瑞々しい、という表現が誰よりも似合う松居慶子のピアノ。彼女の音楽を聴いていると、世界の明るい未来が見えてくる、そんなことさえ思ってしまう、まさに稀有な存在だ。ブルーノート東京を"ふるさと"という言葉で表現する彼女。その晴れ舞台はまさに必見だ。
『Echo』
(avex trax)
中田利樹 (なかだ・としき)- AOR、フュージョンを中心とした執筆、番組やコンピレーションCDの選曲およびプロデュース、そしてレーベルCOOL SOUNDのオーナーとして活躍。最近は自身のプロジェクト、Rendezvousで作曲にも力を入れている。
KEIKO MATSUI
2019 6.21 fri., 6.22 sat.
6.21 fri.
[1st]Open5:30pm Start6:30pm [2nd]Open8:20pm Start9:00pm
6.22 sat.
[1st]Open4:00pm Start5:00pm [2nd]Open7:00pm Start8:00pm
公演詳細はこちら → https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/keiko-matsui/