【JAM vol.223】A taste of Autumn
キノコのマリネとエビのセビーチェ風 ¥2,970(tax in) 提供期間:9月1日(金)〜9月17日(日)
多彩なきのことアジアのハーブが美しく競演
秋を感じる、オリエンタルテイストのひと皿
じりじりと照りつける太陽の下でも、ふと感じる乾いた風の心地よさ。少しずつ季節は移ろい、晩夏から初秋へと向かっています。そんな季節の変わり目にぴったりな限定メニューが、ブルーノート東京にオンメニュー。料理名は「キノコのマリネとエビのセビーチェ風」。秋に旬を迎えるきのこに、ラングスティーヌを丸ごと一尾使った贅沢な冷前菜。ブルーノート東京シェフの霜鳥達也による渾身のひと皿です。
photography = Shinsaku Kato
text = Tomoko Kawai
「フランスやイタリアでは、きのこに海老を合わせるのは秋の定番。9月はまだ暑さも残るのでクリームは入れずに、ハーブとスパイスですっきりと仕上げました」と霜鳥。
ラングスティーヌはパプリカやトマトを使ったロメスコソースでコクを出し、オーブンでロースト。仕上げにレモングラスのオイルで香り付けをしています。ハナビラタケ、クロアワビダケ、タモギダケなど珍しいきのこ6種はソテーして香ばしさと凝縮感を出し、スープに浸して味をしみ込ませるひと手間を。
この料理のもうひとつの主役は、たっぷりの冷たいソース。海老のフォン、こぶみかん、レモングラスなどを煮詰めたオリエンタルテイストのソースは、食べた瞬間に海老のコクとうまみが押し寄せ、ハーブのアロマが鼻を抜けます。ファロ(スペルト小麦)とコリアンダーシードのリズミカルな食感も小気味よいアクセントに。
半分ほど食べたら、ライムをぎゅっと絞って"味変"を。ライムの鮮烈な香りと爽やかな酸味が加わることで、味わいはドラマティックに変化。味、香り、食感...。ひと皿を幾通りにも楽しめる、初秋のごちそうをぜひどうぞ。
ミネラル感と程よいコクを感じる、新たなシャブリとの邂逅。
「ラングスティーヌの甘みに寄り添う優しいワインを」とブルーノート東京ソムリエの池田亜樹がセレクトしたのは、フランスのシャブリ。このワインはシャブリ特有の土壌の個性を反映したミネラル感に加え、どこか蜂蜜のような程よいコクと余韻をもち、海老の甘みや旨みと響き合います。
料理に添えられたライムの酸味は、シャブリが本来持つきれいな酸とも相性抜群。このワインの造り手は、シェフ霜鳥も昨年訪れた生産者デニ・ポミエ。家族経営を7代にも渡って続けており、ワイン造りも手摘み収穫やオーガニック製法を貫く、シャブリ地区においても大変稀少な生産者です。 ドメーヌ・デニ・ポミエ シャブリ 2019 Bottle ¥11,000(tax in) Glass ¥2,200(tax in)