これってスイーツ? それともお料理? 狭間を行き来する楽しさに開眼。

みずみずしくなめらかな食感とやさしい甘み。世代を超えて愛される桃は7月~9月に出荷の最盛期を迎えます。体に水を補う作用や肌を潤す効果もある桃は、薬膳的にも理にかなった夏の贅沢なごちそう。ブルーノート東京パティシエール・山口有佳里は、そのフレッシュな甘さや香り・食感を最大限に生かしながら、食欲がない真夏にこそ味わってほしい桃のスープを考案しました。「風味や栄養を余すことなく味わって欲しい」と皮ごとミキサーにかけた桃を主役に、柑橘、ハーブ、フルーツの果実や果皮の風味と融合。最後にタイムの葉のアクセントで清涼感あふれる味わいに仕上げた桃のスープは、料理とスイーツの狭間を行き来する意外性で、皿の端々に小さなサプライズも忍ばせます。"フレッシュ感"にこだわった桃のコンポー トとあえてアルコールを効かせたペルノーのソルベ、モッツァレラチーズ、パリパリのお米のチュイルと絡めてお愉しみください。

photography = Jun Hasegawa

text = Akari Matsuura