ジャズ・フュージョン界のトップ・ギタリストが選ぶ愛器。リー・リトナー | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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ジャズ・フュージョン界のトップ・ギタリストが選ぶ愛器。リー・リトナー

ジャズ・フュージョン界のトップ・ギタリストが選ぶ愛器。リー・リトナー

ジャズ・フュージョン界の
トップ・ギタリストが選ぶ愛器

 師であり盟友でもあるデイヴ・グルーシンとともに
来日公演を行なったリー・リトナー。
11月のステージで使用した機材について語っていただいた。

 11月の来日公演でリトナーが用意したギターは計3本。メインはギブソンL-5リー・リトナー・モデル(写真後方右)とギブソン・レス・ポール(写真後方左)で、レス・ポールにはちょっとしたエピソードがあるという。

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 「『シックス・ストリング・セオリー』を作った時、ブルースやロック系の曲も弾くので、レス・ポールが欲しくなってね。実は80年代に59年製のレス・ポールを持っていたんだけど、あまり弾かないので売ってしまったんだ。そこで古い友人でもあるギブソンのマイク・マグワイアに相談したところ、いい材があるので1本作ってくれることになってね。その数ヵ月後、僕の手元に届いたまさにその日に(ギタリストの)レス・ポールが亡くなった。そんな知らせを受けて、レスのことを思いながら、そのギターを弾いているうちに、すぐに仕上がった曲が「L.P.(フォー・レス・ポール)」。その曲は『シックス・ストリング・セオリー』に入っているよ。」

 そしてもう1本が写真でリトナーが手にしているヤマハ・サイレント・ギターだ。共鳴胴のないユニークなギターで、生音は小さく、ヘッドフォンやスピーカーを使えば、リアルなアコースティック・ギター・サウンドを楽しむことができる。

 「これは驚くべきギターだよ。もともとは学生やビジネスマンが昼休みなどにヘッドフォンを使って手軽に弾けるギターということで開発されたみたいだけど、音もいいし、とても弾きやすい。持ち運びも便利だし、すごくバランスのいいギターなので、最近はプロも使い始めているよ。」

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足元には2台のペダルボードを用意。こちらはリトナーの立ち位置から見て左側のボードで、空間系のエフェクターが中心。
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こちらは立ち位置から見て右側のボード。右下のローデンバーグ・オーバードライブ/ブースターは特にお気に入りとのこと。

 これまで何度かリトナーにインタビューしたことがあるのだが、インタビュー中、リトナーはずっとギターを弾いている。今回もサイレント・ギターを片時も離さずに弾き続けていた。リトナーはジャズ・フュージョン界のトップ・ギタリストであるだけでなく、本当に根っからのギター好きなのだ。

photography = Takashi Yashima
interview & text = Shinichiro Sekiguchi
interpretation = Kazumi Someya
cooperation = Rittor Music

Lee Ritenour(リー・リトナー)
1952年生まれ。70年代よりジャズ・フュージョン界をリードしてきたトップ・ギタリスト。テクニカルかつエレガントなプレイに定評がある。最新作はセルフ・カバー・アルバムの『ツイスト・オブ・リット』。
関口真一郎(せきぐち・しんいちろう)
1970年生まれ。『ギター・マガジン』(リットーミュージック刊)の元編集者。フリーランスの音楽/楽器/教則系ライターとして活動するかたわら、弾き語りを中心とした演奏活動も行なっている。

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