[インタビュー|MY INSTRUMENT]ベン・ウィリアムス | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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[インタビュー|MY INSTRUMENT]ベン・ウィリアムス

[インタビュー|MY INSTRUMENT]ベン・ウィリアムス

ベン・ウィリアムスの
アップライト・ベース

 ウィントン・マルサリスからパット・メセニー、チャカ・カーン、ロイ・ハーグローヴまで、幅広いスタイルの音楽を最先端の感覚で支える俊英ベーシストにとっての理想のシステムとは

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 パット・メセニーのユニティ・バンドの公演でもお馴染みのベーシスト、ベン・ウィリアムスが 2018年11月、ブルーノート東京30周年記念ウィークに行われたデヴィッド・サンボーン・クインテットの公演で来日した。演奏する音楽のスタイルに応じてエ レクトリックとアップライトを巧みに使い分ける彼だが、今回はアップライトに専念。昨今では、アップライトのように大型で繊細な楽器は国外まで持ち運ぶのが難しく、ツアーでは公演先で調達することが多いのが現状で、彼の場合もまた例外ではない。というわけで、今回はベンが普段愛用している楽器について話を聞いた。

 リスナーにとってベースは、それ自体がどんな音のするものなのかを知らなくても、無意識のうちに体で感じている楽器で、ベンも実際に楽器を始める前から、モータウンなどの音楽を聴いてベースのそういった性格に魅力を感じていたという。

「今使っている楽器は、2009年にセロニアス・モンク国際コンクールで新人賞をもらった時の賞金の一部で、ニューヨークのデヴィッド・ゲージ(多くのトップ・プレイヤーが信頼を置くベース専門の職人)の店で買ったんだ。 70年ぐらい前のドイツ製の楽器で、指板を交換してしっかりメンテもされていたから、あまり力を入れなくても弾きやすくて、どのポジションでも均一な音が出るのが気に入ってね。2010年以降のほとんどの録音で使っているよ」

 楽器の音を拾うピックアップも、デヴィッド・ゲージのライフラインを使用し、暖かみがあってクリアなサウンドが気に入っているという。

 様々な大物アーティストのサイドマンを務めるベンだが、2015年の『Coming Of Age』以来久しぶりのリーダー作も2月頃に録音開始の予定だという。これまでとは少し方向性が異なり、ボーカル曲も書いているとのことで、こちらも楽しみだ。

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ハイ・ポジションを弾く両手のアップ。細くしなやかな指だが生み出されるグルーヴは強力だ。
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アンプも普段からアギュラーのDB751を使用。イコライザーの設定はいつもほぼフラット。

photography = Takashi Yashima
interview & text = Akira Sakamoto
cooperation = Rittor Music

BEN WILLIAMS (ベン・ウィリアムス)
1984年ワシントンDC生まれ。地元のデューク・エリン トン芸術学校でベースを始 め、ミシガン州立大学とジュリアード音楽院で学ぶ。セロニアス・モンク国際コンクールで新人賞受賞。セッション活動の他にソロ作2枚。
坂本 信(さかもと・あきら)
札幌市出身。レコード会社や音楽出版社、楽器メーカーの翻訳、数百人のアーティストの取材や通訳を務める。ベーシストとしては高崎晃、伊東たけし、マイク・オーランドなどと共演。

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