五感をエキサイティングに刺激する、音楽とワインのマリアージュ。 | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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五感をエキサイティングに刺激する、音楽とワインのマリアージュ。

五感をエキサイティングに刺激する、音楽とワインのマリアージュ。

五感をエキサイティングに刺激する、
音楽とワインのマリアージュ。

"音楽を愛す者、美酒を好む"。そう断言したくなるほど、一流の
ミュージシャンにはワイン通が多い。今年のカウントダウンを飾る
天才ピアニスト、ミシェル・カミロもそのひとりだ。

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 美酒のあるところに音楽あり。それも極上の音楽だ。例えば、数千枚のレコードから夜な夜なゲストに合わせて曲を選ぶバーのマスター。音楽のようにワインを表現するソムリエ。DJさながらに店の空気をBGMで操るワインカフェの店主。ちょっと思い浮かべてみても、音楽を心から愛する"酒のプロ"が次々と浮かんでくる。反対も然り。一流のミュージシャンにはプロ顔負けの知識をもつワイン通が多い。今年のカウントダウンを彩る天才ピアニスト、ミシェル・カミロも無類のワイン好きとして知られている。

 10代の時に初めてワインと出合って以来、年を重ねる毎にワインの楽しみが増しているというカミロ。「ワインは趣味のひとつ。生きることをとことん楽しむ、ポジティブな僕の人生観の一端を表しているんじゃないかな」。ジャズのエナジーとラテンの情熱を併せもち、さらには超絶技巧を誇るピアニストが音楽を感じるワインとはどんなものだろう?

 スペインワインを好む彼が筆頭に挙げたのは、赤で5年以上の熟成が法で決められているスペインのグラン・レゼルヴァだ。「もしくは、フランスの格付けでいうグラン・クリュ・クラッセ(特級畑)。このクラスのワインはいずれも僕には音楽のように感じられるんだ。1杯ごとにグラスが異なる味わいと香りで満たされていく......。時間とともにテクスチャーとニュアンスが変化していくのが興味深くて楽しい。ワインが音楽のように感じられるというだけでなく、素晴らしい演奏を聞いた後には、上質なワインとそれにふさわしい料理が欲しくなる。優れた料理もまた、さまざまな感覚を刺激してくれるという意味で、間違いなく自分の音楽活動に影響をもたらしていると思う。実は、優れたジャズアーティストには食通が多いんだ。名ジャズプレイヤーたちのレシピを集めた『Jazz Cooks』という本があるくらい(笑)」。ワインと美食をこよなく愛する彼に人生最高のワインを聞いてみよう。

「有名なジャズの興行主のジョージ・ウイーンやワイン好きの友人たちと飲んだ、良年のシャトー・ラトゥールやシャトー・マルゴーといった最高峰のボルドーワインたち。ボデガス・ベガ・シシリアやレミレス・デ・ガヌサなど、スペインのトップワイナリーのキュヴェにも目の覚めるような思いをしたことがあるよ。どっしりとした力強いフレーバーのワインがあるかと思えば、ひたすら繊細で優美なものもある......。ワインは上質な音楽と似ているかもしれないね。"音楽とワインのマリアージュ"は、さまざまな感覚を刺激して、その時々の記憶をより印象深いものにしてくれると思う」。

 世界各国を飛び回る彼をして、ブルーノート東京のワインの幅広いセレクトと料理との絶妙なマリアージュには訪れるたび感心させられているそうだ。さて、カウントダウンでカミロが放つ音はどんな"マリアージュ"を体験させてくれるだろうか? エキサイティングな彼の音をぜひ、美酒と共に味わってほしい。最後に、カミロ流のワインを楽しむコツを教えてもらおう。「焦らず、グラスのなかでしっかり呼吸させること。きっと一口めからは想像もつかない味わいに出合えるはずだよ。じっくり時間をかけてお楽しみあれ、Cheers!」。

text = Naoko Monzen

門前直子(もんぜん・なおこ)
編集/ライター。ハースト婦人画報社を経て独立後、主にファッションと食のジャンルで活動。ワイン好きで、青山のショップ「ドローイングナンバーズ」では月替わりで販売するワインのセレクトも行う。

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