爽やかで香り豊かなひと皿、鶏肉のボサノヴァ風煮込み
音楽から味わう、とっておきのレシピ
4月の来日アーティスト、マルコス・ヴァーリとステイシー・ケントの楽曲に合わせて、
「ブルーノート東京」シニア・シェフ長澤宜久が提案するとっておきのレシピ。
ライトで心温まるボサノヴァには、爽やかで香り豊かなひと皿を。
―南仏の海辺の昼下がり。ほどよく焼けた肌に洗いざらしのリネンのシャツをさっと羽織り、キンと冷えたモヒートを片手にウッドデッキで寛ぎながら、ゆるりと流れる時間を思いのむくままに楽しんでいる―。マルコス・ヴァーリとステイシー・ケントが贈るライヴ盤を聴きながら、そんな情景を想い浮かべたというシェフ・長澤宜久。
そんなイメージのもとに長澤流のアレンジでご提案する今月のひと皿は「鶏肉のボサノヴァ風煮込み」。皮付きニンニクとともに香ばしく焼き上げた鶏肉を、フレッシュトマトの爽やかな酸味、レモンの香りをたっぷり効かせてさっと煮込んだシンプルな鶏肉料理。全体的にライトなイメージに仕上げられたふたりの軽やかな楽曲とともに、ぜひ味わってみたいひと皿だ。
photography = Jun Hasegawa
text = Akari Matsuura (edible.)
RECIPE
鶏モモ肉 2枚(あらかじめ両面にまんべんなく塩・胡椒する)
ニンニク 1片
完熟トマト 中3個
レモングラス 1/2本
白インゲンの水煮缶 1/2缶
シシトウ 6本
レモン 1/2個
玉ねぎ 1/2個(みじん切り)
オリーブオイル 適量
白ワイン 100cc
オリーブ(塩分が強すぎないもの) 10粒
タイム・ローリエ 適量
水 180cc(トマトの水分を見ながら適宜調節)
お料理とマリアージュ
ピノ・ノワール100%の無農薬ロゼ。さくらんぼを思わせるチャーミングな味わい。
ローズ ソヴァージュ ブランノワール 2010年 750㎖ ¥8,400
THIS MONTH'S MUSIC
ブラジル音楽界を代表するシンガー・ソングライター、マルコス・ヴァーリのデビュー50周年を記念し、ジャズ・シンガー、ステイシー・ケントを迎え、リオで行われたライヴの模様を収録。本作の発売記念ライヴを4月18日~22日まで予定。
『マルコス・ヴァーリ・デビュー50周年記念盤』(ソニーミュージックジャパン)
CHEF
長澤宜久(ながさわ・たかひさ) ブルーノート東京グループシニアシェフ。 '91年に渡仏し三ツ星「ラ・コートドール」他、名店で経験を積む。'01年に帰国後、南青山「アディング・ブルー」、丸の内「レゾナンス」シェフ、2013年全店舗のシニアシェフに就任した。