2013 10.10 thu. - 10.12 sat.
STEVE GADD BAND
featuring MICHAEL LANDAU, LARRY GOLDINGS, JIMMY JOHNSON & WALT FOWLER
artist MICHAEL LANDAU , STEVE GADD
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
"ドラム・ゴッド"、スティーヴ・ガッドが自身のグループを率いて来日中です。
先日はボブ・ジェームスとデヴィッド・サンボーンのアコースティック・プロジェクト"カルテット・ヒューマン"の一員として「ブルーノート東京」に登場し、来年早々にはエリック・クラプトンとのアリーナ公演も決定しているガッドですが、バンド・リーダーとしての彼を味わえる機会は、実に希少です。最新作『ガッドの流儀』は、約25年ぶりのスタジオ録音によるリーダー・アルバムです。それだけでも快挙なのに、その参加メンバーが今、東京に集結してライヴを繰り広げているのですから、これは足を運ぶしかないでしょう。
顔ぶれはフランク・ザッパとの交流でも知られるウォルト・フォウラー(トランペット、フリューゲルホーン)、メイシオ・パーカーからジム・ホールまで幅広いミュージシャンから愛されるラリー・ゴールディングス(オルガン、キーボード)、スティーヴ・ルカサーと並ぶ西海岸のトップ・セッションマンであるマイケル・ランドウ(ギター)、アラン・ホールズワースやケニー・ロギンズから絶大な信頼を得るジミー・ジョンソン(ベース)。決して派手ではないですが、抜群の技量を持った職人肌のプレイヤーたちです。ガッドはステージの中央に陣取り、ときに軽やか、ときにグルーヴ感たっぷりにビートを打ち出します。曲によってはスケールの大きなドラム・ソロで客席を盛りあげましたが、ぼくはむしろ、並外れた強弱を持つ音色、ソリストのフレーズの合間に入れる絶妙な相槌が強く印象に残りました。
曲目はもちろん、『ガッドの流儀』からのものが中心。キース・ジャレット作「The Windup」、アブドゥーラ・イブラヒム作「The Mountain」など、およそガッドのイメージと結びつきそうにないアーティストの楽曲も演奏されます。しかしガッドは彼らのファンで、こうしたナンバーを演奏したいと心から思っていたのでした。後者のアレンジが、どことなくオーティス・レディングの「ドック・オブ・ザ・ベイ」を思い起こさせたのも個人的には興味深いものでした。この日はまた、80年代後半に存在した伝説のバンド、ザ・ガッド・ギャングのレパートリーから「Way Back Home」、「Them Changes」も演奏されました(それぞれクルセイダーズ、ジミ・ヘンドリックスのカヴァー)。
なにしろメンバー全員が超多忙です。スケジュールが合い、日本に来ているということが奇跡に近いのです。公演は12日まで行なわれます。"バンド・リーダーとしてのスティーヴ・ガッド"の雄姿を、ぜひ目に焼きつけてください!
(原田 2013 10.10)
2013 10.10 thu.
1st | |
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1. | THE WINDUP |
2. | THE MOUNTAIN |
3. | GREEN FOAM |
4. | ASK ME |
5. | WAY BACK HOME |
6. | BYE BYE BLACKBIRD |
7. | COUNTRY |
8. | AFRICA |
9. | OH YEAH |
10. | THEM CHANGES |
2nd | |
1. | THE WINDUP |
2. | WHO KNOWS BLUES |
3. | CAVALIERO |
4. | WAY BACK HOME |
5. | DUKE'S ANTHEM |
6. | GREEN FOAM |
7. | SANDU |
8. | OH YEAH |
9. | THEM CHANGES |
10. | HONKY TONK |