5.18 mon. @Akasaka Blitz / 5.19 tue. - 5.20 wed. @Blue Note Tokyo
CARO EMERALD special guest act PUFFY @AKASAKA BLITZ
artist CARO EMERALD , PUFFY
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
オランダを代表するポップ・アイコン、カロ・エメラルドの公演が本日から「ブルーノート東京」で行なわれます。デビュー・アルバム『Deleted Scenes from the Cutting Room Floor』(2010年)が、同国のヒット・チャートで30週連続首位を記録。これはオランダではマイケル・ジャクソンの『スリラー』を超える売り上げなのだそうです。ぼくは昨日、「赤坂BLITZ」で開催されたステージを堪能してまいりました。
スペシャル・ゲスト・アクトは、来年に結成20周年を迎えるPUFFYです。全米で"PUFFY AmiYumi"という名で親しまれ、アニメのキャラクターになっていることもよく知られていることでしょう。この日はアヴリル・ラヴィーンが提供した英語曲「All Because Of You」や、初期の代表的ヒット「渚にまつわるエトセトラ」等を聴かせてくれました。
セッティング替えのあと、いよいよカロの登場です。バンド・メンバーがステージ上で演奏を開始し、やがてカロの歌声が耳に入ります。しかしスポットライトを浴びているのはギターのヴィーハー・ホーヘンドルプだけで、カロの姿は見えません。ワン・コーラスが半分ほど過ぎたところでホーン・セクションがファンファーレ風のフレーズを奏で、それをきっかけに、ようやくカロの姿に照明があたります。ピンクの上着(蛍光色)、白いスカートが目に飛び込んできます。
楽器編成はとてもユニークです。いわゆるドラマーはおらず、リモン・ヒューバートが打ち込みリズムにパーカッションでアクセントを加えます。モヒカン刈りのデヴィッド・テンプルはテナー・サックス、バリトン・サックス、クラリネット、サイド・ギターを忙しく兼任しました。ヴィーハーは、この日が誕生日だったそうです。「キャリアの初めの頃から、ずっと彼と共演できていることを誇りに思う」と、カロは語りました。
新曲「Quicksand」の披露、「日本のひとはフランスが大好きみたいね。街を歩いていると、いろんなフランス風のものを見るわ。私もフランスは大好きよ」という前置きで歌われた「Paris」と「Excuse My French」、1920年代のアメリカで流れていても不思議ではなさそうなディキシーランド~ホンキー・トンク風の「Dr.Wanna-Do」等、シンガーとバンドが一体となったパフォーマンスが続きます。代表曲のひとつ「That Man」では観客から合唱が巻き起こり、頭上ではミラーボールが回転して雰囲気を高めます。ラストは「11歳の頃、初めて人前で歌った曲」であるという「Dream A Little Dream Of Me」。ドリス・デイやエラ・フィッツジェラルドらが取り上げてきた古典を、しっとりと表現しました。
ノスタルジックなのにカッティング・エッジ。アンニュイなのにダンサブル。「ブルーノート東京」ではいったい、どんなサウンドで酔わせてくれることでしょうか。
(原田 2015 5.19)
Photo by Tsuneo Koga
2015 5.18 MON.
1. | I BELONG TO YOU |
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2. | TANGLED UP |
3. | RIVIERA LIFE |
4. | COMING BACK AS A MAN |
5. | QUICKSAND |
6. | DR. WANNA DO |
7. | BLACK VALENTINE |
8. | PARIS |
9. | EXCUSE MY FRENCH |
10. | JUST ONE DANCE |
11. | LIQUID LUNCH |
12. | HISTORY REPEATING |
13. | THAT MAN |
14. | STUCK |
EC1. | BACK IT UP |
EC2. | A NIGHT LIKE THIS |
EC3. | DREAM A LITTLE DREAM OF ME |