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JANE MONHEIT

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JANE MONHEIT-ジェーン・モンハイト



公演リポート : JANE MONHEIT @ COTTON CLUB


「ブルーノート東京」には本日までロバータ・ガンバリーニが出演していますが、明日からはジェーン・モンハイトがステージに立ちます。現代ジャズ界を代表する2大実力派若手女性シンガーを立て続けに見聴きできるとは、本当に嬉しいものです。

さて、そのジェーンが、ブルーノート出演に先駆けて、3月1日に「コットンクラブ」でライヴを行ないました。3月3日の訪れが待ちきれないぼくは、先回りして彼女のライヴを聴いてきました。

毎年のように来日している人気者のジェーンですが、「コットンクラブ」に立つのは今回が初めて。“まるで宝石箱の中にいるみたいね”といいながら、見事なヴォイス・コントロールでため息もののパフォーマンスを繰り広げてくれました。

実をいうとこの公演は、多少のハプニングに彩られておりました。ジェーンの夫でドラマーのリック・モンタルバーノが高熱で倒れ、演奏不能になってしまったのです。したがってステージはジェーンと、マイケル・ケイナン(ピアノ&フェンダー・ローズ)、ニール・マイナー(ベース)の3人で進みました。

しかし、これがまた良かった。ジェーンの見事な歌唱が、“ドラムレス”という、非常に歌い手にとっては難しい編成によって、さらに際立ったといえばいいのでしょうか。昨年ライヴを聴いたときにも、「ああ、うまい歌手だなあ!」と思ったのですが、彼女は来るごとにスケールを増しているような気がします。いったいどこまで成長するのか、ジェーンの未来は限りなく明るいといえましょう。

レパートリーはアメリカン・スタンダード・ナンバー(コール・ポーター、ジョージ・ガーシュイン他)、ブラジリアン・ナンバー(アントニオ・カルロス・ジョビン、イヴァン・リンス)、ジャズメン・オリジナル(サー・チャールズ・トンプソンの「ロビンズ・ネスト」。ワーデル・グレイのアドリブに、アニー・ロスが詞をつけた「トゥイステッド」)、ヨーロッパ曲(シャンソンの「残されし恋には」)で構成されておりました。ポーターやジョビンの楽曲はロバータも歌っていましたね。こうした選曲が、ニューヨークを拠点とする若手ジャズ・シンガーの典型なのでしょう。ブラジル曲もシャンソンもすべて英語詞で歌っていましたが、これは「自分にとって最も親しみのある(意味のわかっている)言語で歌詞を伝えたい」というジェーンの高いミュージシャンシップのあらわれだとぼくは解釈しています。

「リックは演奏できないことを本当に申し訳なく思っていますが、ブルーノート公演までには全快していると思います。ぜひまた私たちの音楽を楽しみに来てくださいね」とMCで語っていたジェーン。明日から、4人揃ってのステージが繰り広げられるはずです。
(原田 2010/3/1)




● JANE MONHEIT
3.3 wed. - 3.4 thu. Blue Note Tokyo

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