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NATALIE COLE

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ナタリー・コール - NATALIE COLE


公演初日リポート:NATALIE COLE



ビッグ・スター、ナタリー・コールの世界的にも希少なクラブ公演が昨日から始まりました。期日は10月3日までの1週間(9月29日はオフ)。今回もセットごとに、たくさんのファンに感動のひとときを届けてくれることでしょう。今回も音楽監督兼キーボード奏者のゲイル・デドリック、息子でパーカッション奏者のロバート・ヤンシー等、気心の知れた仲間に囲まれてのステージです。

バンド・メンバーのインストゥルメンタル・ナンバーが終わった後、お待ちかねのナタリーが登場します。衣装だけではなく、マイクもキラキラした素材でコーティングされているあたり、さすがスターです。

歌いだしたのは「IT‘S SAND MAN」。1940年代初頭のカウント・ベイシー・オーケストラのレパートリーに歌詞をつけたものですが、こんな渋い曲、どこから見つけてきたのでしょう。まるでスイング全盛期にタイムスリップしたかのように、ナタリーは歌ってくれました。そして“大好きなシンガーに捧げます”と前置きして、フランク・シナトラの「NICE ‘N’ EASY」、エラ・フィッツジェラルドの「MR.PAGANINI」、ペギー・リー(オリジナルはリトル・ウィリー・ジョン)の「FEVER」等を、ナタリー流の解釈で披露。大会場でのパフォーマンスも得意とするナタリーですが、こうしたジャズ・テイストたっぷりのナンバーは、クラブで聴いてこそ最高の味わいを発揮します。

中盤はバラード・コーナーといったところでしょうか。シャンソンが原曲の「I WISH YOU LOVE」、チャーリー・チャップリンが書いた「SMILE」等を淡々と歌い、もちろん父親ナット・キング・コールとのヴァーチャル・デュエット「UNFORGETTABLE」も聴かせてくれました。奇しくも今年は父ナットが初来日公演を行なってからちょうど50年。若くして亡くなったこともあり、いまや伝説の存在以外のなにものでもないナット・キング・コールですが、その血はナタリーに受け継がれています。

その後もランディ・ニューマン作曲の「I THINK IT’S GONNA RAIN TODAY」(個人的にはニーナ・シモンのヴァージョンが印象に残っています)をしっとりと聴かせ、ラストでは意外にもザ・バンドの「THE WEIGHT」をカヴァー。ナタリーはこの夏、オールマン・ブラザーズ・バンドとの共演ライヴでこの曲を歌い、すっかり気に入ってしまったとか。そのまま現在の演目にも取り入れているのだそうです。

スインギーなものから、しっとりしたバラード、そして土の臭いがするようなロック・ナンバーまで。ナタリーの多彩な魅力を堪能できた90分でした。
(原田 2011 9.26)


● 9.26mon.-10.3mon. (9.29thu.OFF)
NATALIE COLE
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ナタリー・コール - NATALIE COLE

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