2011.11.04
JAMAICA JAZZ featuring ERNEST RANGLIN, MONTY ALEXANDER and SLY & ROBBIE
artist ERNEST RANGLIN , JAMAICA JAZZ , MONTY ALEXANDER , SLY & ROBBIE
公演初日リポート:JAMAICA JAZZ
featuring ERNEST RANGLIN, MONTY ALEXANDER and SLY & ROBBIE
@COTTON CLUB
アーネスト・ラングリン、モンティ・アレキサンダー、スライ・ダンバー、ロビー・シェイクスピア。
名前を見るだけで体が動きだしてくる、というファンも多いことでしょう。彼らがジャマイカ・ジャズという名前のユニットを組んで来日中です。昨日と本日は「コットンクラブ」、5日から7日までは「ブルーノート東京」で公演します。モンティはスライ&ロビーと共演アルバムを残していますし、ラングリンとのレコーディングも数え切れません。しかしこの4人が揃って同じ舞台に立つことは世界的にも珍しく、しかもそれが東京のクラブで実現するとは、はっきりいって「奇跡」です。よくぞ全員のスケジュールが合ったものだと思います。
モンティはピアノのほか、鍵盤ハーモニカやキーボードも演奏します。フランク・シナトラに「まるで火薬庫のようなピアノ」と呼ばれたプレイは今も健在で、タッチの力強さ、音の切れ味の鋭さには感嘆させられるばかりでした。いわゆるストレートなジャズを演奏するときは、クラシックからの影響も強く感じさせることのあるモンティですが、この日のステージではひとりのジャマイカン・ボーイに戻ってセッションを楽しんでいたようです。
アーネストはスカ草創期から活動するギタリスト。ただそこにいるだけで皆を笑顔にすることができる素敵なキャラクターの持ち主です。ジミー・クリフの歴史的な初来日公演にも同行していますが、今回はジャマイカ風ジャズ・ギターの真髄を味わわせてくれました。ユーモラスなアドリブも最高ですが、さらに圧巻なのは、リズムの刻みです。カタカナにするとンッチャッ、ンッチャッ、という感じですが、その文字と文字の間に、絶対に文字化不可能なグルーヴがつまっているのです。
そして、彼らの即興演奏を支えるのが、レゲエ界のボスというべきスライ&ロビーのリズム・チームです。地を這うようなロビーのベース、スネア・ドラムの上でスティックを転がすように演奏しながらソリストを盛り上げるスライ。彼らの鉄壁のサポートがあったからこそ、モンティもアーネストも、あそこまで奔放なアドリブを繰り広げることができるのでしょう。レパートリーもスカタライツ縁の曲からラムゼイ・ルイスの大ヒット「THE IN CROWD」まで、もりだくさん。ジャム・セッション的な乗りもたっぷりあって、エンディングは殆どメンバーのアイ・コンタクトで決まっていたようです。
百戦錬磨の4人がおくる、飛び切りエキサイティングなセッションにぜひお越しください!
(原田 2011 11.3)
● 11.5sat.-11.7mon. @BLUE NOTE TOKYO
JAMAICA JAZZ
featuring ERNEST RANGLIN, MONTY ALEXANDER and SLY & ROBBIE
●11.3thu.-11.4fri. はコットンクラブにて公演
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