2012.01.31
PEABO BRYSON with special guest DEBORAH COX
artist PEABO BRYSON
公演初日リポート:
PEABO BRYSON with special guest DEBORAH COX
ちょっと前にニュー・イヤーを迎えたばかりだと思ったら、もう2月の足音が近づいてきました。時の流れは速いものです。
この時期になるとぼくは、あるシンガーの歌声が聴きたくなります。おそらく、同じように感じているリスナーの方も多いはずです。「あの熱いラヴ・ソング、極上のバラードをライヴで味わいたい」という思いに応えるように、今年も“彼”が来日してくれました。ブラック・コンテンポラリー界を代表するジェントルマン、ピーボ・ブライソンの登場です。
いつも素敵な女性シンガーをデュエット・パートナーとして連れてきてくれるピーボですが、今年はなんと、カナダR&Bシーンの歌姫、デボラ・コックスと一緒にステージを繰り広げました。デボラといえば歌手・女優として幅広く活躍し、全米ナンバーワン・ヒット「NOBODY SUPPOSED TO BE HERE」を持つ超人気者。単独公演でも十分に話題になるであろうふたりを、クラブで見ることができるのは、ぜいたくのひとことに尽きます。
おなじみの“全員握手”から、ピーボのステージは始まります。「ありがとうございます」、「おねがいします」といった日本語を言いながらファンに手を伸ばすピーボに、ビッグ・スターの気取りは全くありません。バンドスタンドにあがると後は、ただひたすら熱唱を繰り広げます。彼の一挙一動に、ファンの視線は集中します。今回は「IF EVER YOU'RE IN MY ARMS AGAIN」、「TONIGHT, I CELEBRATE MY LOVE」などの十八番に混じり、カーペンターズの歌でヒットした「A SONG FOR YOU」等も聴かせてくれました。ところで、少年時代のピーボはサム・クックやマーヴィン・ゲイに憧れていたそうです。しかし現在の彼はワン&オンリー。艶のあるテナー・ヴォイスには、ますます磨きがかかっています。
デボラ・コックスは「NOBODY〜」のほか、デビュー・シングル「SENTIMENTAL」等も披露。間奏ではスキャットも聴かせてくれましたが、最近の彼女はジャズ・シンガーとしても活躍しているだけに、違和感はまったくありませんでした。
お待ちかねのデュエットは「A WHOLE NEW WORLD」で実現。とても息が合っていただけに、もうちょっと多く共演してほしかったというのが本音ですが、ぼくが見たのは初日のファースト・セットですし、毎回、演目が変化することはライヴの常ですので、皆様、ぜひぜひ期待を胸にお越しください。
公演は本日までブルーノート東京、2月3日と4日にはコットンクラブで行なわれます。
(原田 2012 1.30)
☆ 参考:セットリストはこちら
● 1.30mon.-2.1wed.
PEABO BRYSON with special guest DEBORAH COX
coming soon