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EVERETTE HARP with INDRA LESMANA QUARTET

artist EVERETTE HARP

REPORT


エヴェレット・ハープ - EVERETTE HARP


公演初日リポート:
EVERETTE HARP with INDRA LESMANA QUARTET



スムース・ジャズ〜フュージョンを代表するサックス奏者、エヴァレット・ハープがインドネシアのインドラ・レスマナ・カルテットたちと共に、ブルーノート東京のステージを飾っています。

ぼくが今から20年以上前、マーカス・ミラーのライヴで初めてエヴァレットのプレイを聴きました。ずいぶん活きのいいミュージシャンがあらわれたと思ったものです。そして現在も彼はその演奏に磨きをかけています。「ブルーノート東京には何回も出ているけれど、自分自身の音楽をプレイするのは初めてなんだ。だからとってもエキサイトしているんだよ」というMC通り、大変にエキサイティングなパフォーマンスを聴くことができました。

ところで、インドネシアはスムース・ジャズ〜フュージョンの大国でもあります。ぼくは過去2度、ジャカルタで行なわれるアジア最大級のフェスティバル「JAVA JAZZ FESTIVAL」に行ったことがありますが、とにかくプロ・アマチュア問わず、すさまじいフュージョン熱に圧倒されました。そして全員、テクニックがすごいのです。そしてインドラ・レスマナ・カルテットは恐らく、その中の最高峰でしょう。

リーダーでキーボード奏者のインドラ・レスマナ、ベースのバリー・リクマフワ(父親はインドネシア屈指のモダン・ジャズ系トロンボーン奏者、ベニー・リクマフワ)、ドラムスのサンディ・ウィナルタは昨年、LLWというユニットで来日したばかり。インドラは映画監督ミラ・レスマナを兄に持ち、インドネシアのポップス界でもプロデューサー〜ミュージシャンとして大活躍しています。その華麗なキャリアは、先日「ミュージック・マガジン」誌のインタビュー記事で紹介されたばかりですが、この日もインドラ目当てのお客さんが相当、駆けつけていたように思います。

演目はエヴァレットのオリジナル曲が中心。そこにインドラの「NO STANDING」や、マーヴィン・ゲイの「WHAT’S GOIN’ ON」といったカヴァー曲が加わります。エヴァレットはアルト・サックスだけではなくテナー・サックスやEWIも演奏。CDではだいたい、1曲を4〜5分にまとめている彼ですが、この日は時間の制約を超え、サックスを吹いて吹いて吹きまくります。このあたり、まさしくライヴの醍醐味といっていいでしょう。“ぼくの父はバプティスト教会の牧師だった。だからジャズを演奏することにはずっと反対されていた。ハイスクールの頃、友人たちがナイト・クラブで遊んでいるときでも、ぼくは家でじっとしていたものさ。その当時のことを思い出して書いた曲だ”という前置きから始まった「ALL JAZZED UP(NOWHERE TO GO)」では、客席を練り歩きながら入魂のブロウを展開しました。

ジョージ・デュークをプロデュースに迎えた近作『FIRST LOVE』も好評のエヴァレット。デイヴ・コーズ、カーク・ウェイラム、ジェラルド・オルブライト等のファンにも絶対お勧めの熱いステージ、ぜひお越しください。
(原田 2012 5.28)


● 5.28mon.-5.29tue.
EVERETTE HARP with INDRA LESMANA QUARTET
☆ 参考:セットリストはこちら
詳細はこちら

ロバート・ランドルフ - ROBERT RANDOLPH

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