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MONTY ALEXANDER THE HARLEM-KINGSTON EXPRESS @COTTON CLUB

artist MONTY ALEXANDER

REPORT

公演初日リポート:
MONTY ALEXANDER THE HARLEM-KINGSTON EXPRESS @COTTON CLUB

ジャマイカ出身のピアニスト、モンティ・アレキサンダーの最新プロジェクトである"ハーレム=キングストン・エキスプレス"。昨日と本日、コットン・クラブで公演が行なわれ、8日と9日にはブルーノート東京に登場します。待ちきれなかったぼくは、初日の模様をさっそく見てまいりました。

ステージの中央ではグランドピアノが大きな存在感を示しています。そして左側にはドラムスとアコースティック・ベース、そして右側にはエレクトリック・ベース、ドラムス、ギター(パーカッションも兼任)、キーボードが並びます。前代未聞の楽器編成といっていいでしょう。

そうなのです、"ハーレム=キングストン・エキスプレス"は、前代未聞の世界でライヴを体験したファン全員に驚きと感銘を与えてくれるはずです。詳しくは「見て、聴いて、感じてください」というしかないのですが、簡単に言えば1曲の中にジャズとレゲエが同居しています。「ジャズ風にレゲエを演奏する」とか、「レゲエを取り入れたジャズをやる」というのではありません。ことさら融合させずに、一つの曲の中にジャズとレゲエ双方のおいしさを盛り付けている、といえばいいでしょうか。

たとえば、あるナンバーは、軽やかなレゲエで始まります。向かって右側のリズム・セクションをバックに、モンティが華麗なピアノ・プレイを展開し、場内を盛り上げた・・・のですが、彼が右手を振るとパタリとレゲエ・サウンドが止み、向かって左側のリズム・セクションが4ビートを奏で始めます。そしてモンティは再び、今度は思いっきりジャジーなアドリブ・ソロを繰り広げます。あのフランク・シナトラに絶賛され、オスカー・ピーターソン直系の実力者として認められた彼のジャズ・センスは相変らず魅力的です。

かと思ったら、エンディングでは再びレゲエ・リズム・セクションが加わり、モンティはピアノから鍵盤ハーモニカに持ち替えて吹きまくります。選曲もボブ・マーリーの「Jammin'」、モンティの代表的オリジナルである「The River」など、ファンの聴きたいナンバーをズラリと揃えている、という印象を受けました。

ジャズもレゲエも好きな自分にとっては、まさしく「俺得」なライヴ。しばらく寒い毎日が続きそうですが、"ハーレム=キングストン・エキスプレス"が送り出すレゲエ+ジャズのエナジーは、ファンの体を芯から暖めてくれるはずです。

(原田 2013 2.5)


●2013 2.5 tue. - 2.6 wed. はコットンクラブにて公演
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