2013 3.1 fri. - 3.2 sat.
JIN OKI with special guest 3.1fri. RYOTA NOZAKI(Jazztronik) & 3.2sat. MIYAVI
artist 沖仁
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
フラメンコの新時代を拓く逸材ギタリスト、沖仁。彼のブルーノート東京公演も早いもので3年目に突入しました。今年は初日に野崎良太(Jazztronik)、二日目に雅-MIYAVI-をスペシャル・ゲストに迎えた構成です。ライヴ・タイトルは「Dialogo」(ディアロゴ)。"対話"という意味ですね。今回のパフォーマンスが「自分とオーディエンスとの対話」、「自分とゲスト・ミュージシャンとの対話」、そして「自分とギターとの対話」であることを踏まえて命名されたとのことです。
前半は無伴奏ソロ・パフォーマンスが続きます。即興を軸にした「スーパームーン」は最新DVD『CONCIERTO[コンシエルト] 〜WINTER TOUR 2011〜』でもラストを飾っていたナ ンバー。沖みずから
も「どう展開していくかわからない」と語る曲で、その構成はスリリングそのもの。2本の弦でメロディを弾きつつ他の弦でアルペジオを入れるパフォーマンスは見てびっくり、聴いて驚愕という言葉がふさわしいものです。目の前には沖ひとりしかないのに、じっと耳を傾けていると何人ものギタリストが同時に弾いているように感じられるのです。ものすごい集中力でプレイに没頭する沖仁と、物音一つ立てず真摯にパフォーマンスに聴き入るオーディエンス。「精魂を傾ける」という言葉がふさわしい熱演でした。
野崎良太と沖仁は、10年ほど前に知り合ったそうです。沖がスペインから東京に戻ってきた頃にJazztronikのアルバムを聴いて「なんてかっこいいんだろう」と驚嘆し、やがて共通の知り合いを介して親交を結びました。そして野崎は沖のインディーズ・デビュー・アルバム『ボリビアの朝』を聴いて感銘を受け、「日本人でもこんなすごいひとがいるんだ。この才能が世に出ないはずはない。紹介しなければ」と沖の楽曲をラジオで紹介したそうです。この日、最初に演奏された共演曲は「Madrugada」(夜明け)。Jazztronikと沖のコラボレーションの開始を告げたナンバーが、2013年の今に蘇りました。ベースの藤谷一郎、ドラムスの大槻KALTA英宣のサポートも「鉄壁」のひとことです。
その後もチック・コリアの「Spain」を、野崎のあっと驚くようなアレンジで聴かせてくれたり、Jazztronikの人気曲「Samurai」をジャム・セッション風に盛り上げたり、とにかくボリューム満点、徹底的に楽しめるライヴでした。アコースティック・ギターにエフェクターを通し、椅子に足を乗せて弾きまくる沖仁の姿はまるでハード・ロック系ギタリストのよう。しかしこれも彼の一面なのです。あくまでもフラメンコを軸にしながらも、柔軟そのものの音楽性で活動の幅を広げている沖仁。今日の雅-MIYAVI-とのコラボレーションでも、また新たな魅力を伝えてくれることでしょう。
(原田 2013 3.1)
2013 3.1 FRI.
1st | |
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1. | FARRUCA |
2. | SUPER MOON |
3. | TANGO |
4. | BUTTERFLY DANCE |
5. | MADRUGADA |
6. | SPAIN |
7. | SAMURAI-侍~ONCE |
2nd | |
1. | BULERIA |
2. | SUPER MOON |
3. | TANGO |
4. | BUTTERFLY DANCE |
5. | MADRUGADA |
6. | SPAIN |
7. | SAMURAI-侍~ONCE |