2013 3.14 thu. - 3.16 sat.
GORDON GOODWIN'S BIG PHAT BAND
artist GORDON GOODWIN'S BIG PHAT BAND
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
バンド名どおりのビッグでファットなサウンドで、来日するごとに熱狂的なファンを増やしている"ゴードン・グッドウィンズ・ビッグ・ファット・バンド"が5度目の登場を果たしました。ジョージ・ガーシュインの名曲に取り組んだ「Rhapsody In Blue」がグラミー賞を獲得したことも記憶に新しい彼らですが、今回はおなじみの曲に加え、9月にリリース予定というニュー・アルバムからの曲も聴かせてくれました。
「このバンドはスイングもラテンもロックンロールも何でもできるんだ」とゴードンがMCで語るように、あらゆる曲調を、最高にまとまったアンサンブルと超絶テクニックで聴かせてくれるのが彼らの魅力。アメリカ西海岸を代表するトップ・ミュージシャンが持つ"プロの凄み"を、たっぷり味わわせてくれました。オープニングからいきなり、ドラマーのバーニー・ドレセルがバスタムを連打します。トロンボーン・セクションが低音でリズミカルなフレーズを出す上を、サル・ロザーノのクラリネットが高らかに舞います。
タイトルは「Sing, Sang, Sung」。今から70年も前にベニー・グッドマン楽団で世界的に大ヒットした「Sing, Sing, Sing」に敬意を込めたゴードンの自作です。いっぽう、「Samba del Gringo」ではトロンボーン奏者のフランシスコ・トーレスがたっぷりフィーチャーされて、陽気なキャラクターを振りまいていました。ところでこの曲、日本でも少なくないバンドに取り上げられており、陸上自衛隊の音楽隊のレパートリーのひとつでもあります。聴いて楽しめると同時に、「演奏したい」という気持ちを起こさせるかっこよさがビッグ・ファット・バンドにはあるのです。
その後もアンドリュー・シノウィクのギターが前面に出たブルース・ロック調作品、エリック・マリエンサルのアルト・サックスが大活躍するスロー・バラード、ギャグと超絶技巧が渦巻く「Backrow Politics」(このやりとりは、ライヴならでは です)、金字塔「Rhapsody In Blue」などなど、大サービスのプログラムが続きました。公演は、あさってまで行なわれます。「我々が一番大好きな場所、ブルーノート東京に戻ってくることができて嬉しい」というゴードンの発言どおりの、熱いパフォーマンスをお見逃しなく!
(原田 2013 3.15)
2013 3.14 THU.
1st | |
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1. | HIT THE GROUND RUNNING |
2. | DOES THIS CHART MAKE ME LOOK PHAT? |
3. | HOWDIZ SONGO? |
4. | RHAPSODY IN BLUE |
5. | HUNTING WABBITS |
6. | BACKROW POLITICS |
7. | PLAY THAT FUNKY MUSIC |
8. | RACE TO THE BRIDGE |
9. | THE JAZZ POLICE |
2nd | |
1. | SING SANG SUNG |
2. | DOES THIS CHART MAKE ME LOOK PHAT? |
3. | SAMBA DEL GRINGO |
4. | RHAPSODY IN BLUE |
5. | SYNOLICKS |
6. | THE PASSAGE |
7. | BACKROW POLITICS |
8. | RACE TO THE BRIDGE |
9. | THE JAZZ POLICE |