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SAM MOORE

artist SAM MOORE

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


もう、彼について説明は不要でしょう。ソウル(魂)が人間の形になって、息をし、服を着て歩き、歌を歌っているといっても過言ではありません。ザ・ソウル・マン、偉大なるサム・ムーアが"魂の歌"を5月の日本に届けてくれます。

サムは5月2日、日本武道館で行なわれた「忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー 日本武道館 Love&Peace」に出演し、「Soul Man」と「That Lucky Old Sun」を歌いました。

後者はフランキー・レインやレイ・チャールズの歌で知られるナンバーですが、サム&デイヴ(サムとデイヴ・プレイターが'60年代から'81年にかけて組んでいたR&Bデュオ)の得意曲でもありました。サムは今から30年ほど前、清志郎がリード・ヴォーカルをとっていたバンド"RCサクセション"がこの曲をとりあげたのをたまたま聴いたそうです。「それはサム&デイヴのアレンジをそっくり用いたものだった。私はそれ以来、清志郎のことを考えるとこの曲を思い起こすんだ」。RCサクセションの演奏する「That Lucky Old Sun」を、ぼくは一度も聴いたことがありませんが(少なくともレコードやCDにはなっていません)、バンドがR&B~ソウル・ミュージックに寄せていた深い愛情を考えると、心に迫るパフォーマンスであったであろうことは簡単に想像できます。

武道館ではスペシャル・ゲスト的な扱いだったサムですが、「ブルーノート東京」公演では名曲のフルコースを味わわせてくれます。長身のベーシスト、アイヴァン・ボドリーが音楽監督を務めるバック・バンドは、テクニックもエンタテインメント性も十分。冒頭のインストゥルメンタル・ナンバーから客席を乗せ、サム登場へのバックグラウンド作りを行ないます。そしてサムは大ヒット曲「Hold On I'm Comin'」の一節を歌いながら登場し、ルイ・ジョーダンやB.B.キングでもおなじみのブルース「Let The Good Times Roll」、ベン・E・キングの「Don't Play That Song」、そしてオーティス・レディングの「I Can't Turn You Loose」やエディ・フロイドの「Knock On Wood」など、'60年代スタックス・レーベルの仲間たちの持ち歌も聴か せてくれました。

彼と同時代を生きた仲間がどんどん世を去っていく中、往年と変わらぬ張りのある歌声で魅了してくれるサム。さらなる健康を願い、不滅のソウル・スピリッツに乾杯しようではありませんか。公演は4日までです。ザ・レジェンドの雄姿、ぜひごらんください!
(原田 2013 4.26)

SET LIST

2013 1.30 wed.

1st
1.BACK AT THE CHICKEN SHACK
2.PETER GUNN THEME
3.HOLD ON I'M COMING
4.LET THE GOOD TIMES ROLL
5.KNOCK ON WOOD
6.STARTING ALL OVER AGAIN
7.I CAN'T STAND THE RAIN
8.DON'T PLAY THAT SONG
9.GET OUT MY LIFE WOMAN
10.THAT LUCKY OLD SUN
11.I'VE GOT NEWS FOR YOU
12.I TAKE WHAT I WANT
13.CAN'T TURN YOU LOOSE
14.I THANK YOU
15.SOUL MAN/DANCE TO THE MUSIC
16.YOU ARE SO BEAUTIFUL


2nd
1.BACK AT THE CHICKEN SHACK
2.SOUL FINGER
3.HOLD ON I'M COMING
4.LET THE GOOD TIMES ROLL
5.KNOCK ON WOOD
6.STARTING ALL OVER AGAIN
7.I CAN'T STAND THE RAIN
8.DON'T PLAY THAT SONG
9.GET OUT MY LIFE WOMAN
10.THAT LUCKY OLD SUN
11.COME ON, COME OVER
12.I TAKE WHAT I WANT
13.I THANK YOU
14.SOUL MAN/DANCE TO THE MUSIC
15.YOU ARE SO BEAUTIFUL



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