2013 7.12 fri. - 7.13 sat.
PABLO ZIEGLER NEW YORK QUARTET
artist PABLO ZIEGLER
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
伝説のアストル・ピアソラ五重奏団で活躍し、ラテン・グラミー賞にも輝いているマエストロ。それがパブロ・シーグレルです。大の親日家でもあり、コンサート・ホールでの演奏は毎年のように行なわれていますが、今回は待望のクラブ公演です。粒立ちの良い彼のピアノ・タッチを、より身近に感じることのできる貴重な機会です。
パブロは1944年、アルゼンチンのブエノスアイレスに生まれました。米国のピアニストではチック・コリアとキース・ジャレットの中間の世代にあたります。ピアソラの許には'78年から'89年まで在籍しました。「クラシックのウラジーミル・ホロヴィッツとジャズのビル・エヴァンスが、タンゴで出会った」と形容されるプレイには、ライヴを体験した誰もが圧倒されることでしょう。
楽器編成はパブロのピアノに、バンドネオン、エレクトリック・ギター、コントラバス。プログラムはほとんど彼の自作曲で綴られました。過去の来日公演でピアソラ・ナンバーはたっぷり披露してきたから、ということなのでしょうか。ですが、おかげでぼくはパブロの優れた作曲能力、メロディ・メイカーぶりを満喫することができました。ピアソラに捧げた「Milonga del Adios」、ギターのクラウディオ・ラガッツィ(かなりジョン・スコフィールドに傾倒しているようです)とのデュオで演奏された「Pajaro Angel」、ブラジルのバイアォン風のリズムも飛び出す「La Rayuela」などが、真夏の温度をそっと下げていきます。
伝統的なジャズのテーマ→アドリブ→テーマ、ソリスト/伴奏というパターンとは違い、メンバー全員が同時にソロを取るように演奏し、躍動感を高めていく演奏スタイルが痛快でした。終盤近くでは、もちろんピアソラ・ナンバー「Chin Chin」、「Libertango」もプレイされました。ジャズとタンゴが融合する魅力的なステージは、本日も行なわれます。
(原田 2013 7.13)
2013 7.12 FRI.
1st | |
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1. | ONCE AGAIN... MILONGA |
2. | LA CUMPARSOLA |
3. | LA FUNDICION |
4. | BLUES PORTENO |
5. | LA RAYUELA |
6. | ELEGANTE CANYENGUITO |
7. | BUENOS AIRES REPORT |
8. | MUCHACHA DE BOEDO |
9. | CHIN CHIN |
10. | LIBERTANGO |
2nd | |
1. | ONCE AGAIN... MILONGA |
2. | ALREDEDOR DEL CHOCLO |
3. | MILONGA DEL ADIOS |
4. | BUENOS AIRES REPORT |
5. | PAJARO ANGEL |
6. | LA RAYUELA< |
7. | LA CONEXION PORTENA |
8. | MUCHACHA DE BOEDO |
9. | CHIN CHIN |
10. | LIBERTANGO |