2013 7.28 sun.
Quincy Jones The 80th Celebration Live Gala Party
artist
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
アメリカを代表する、いや、世界の頂点に立つ名プロデューサーであるクインシー・ジョーンズが、1981年の武道館公演以来、32年ぶりに日本で自己名義のライヴを行ないました。彼が初来日したのは1962年のことですから、もう51年も前です。そのときは公演せず、もっぱら市場調査(彼は当時、レコード会社の副社長でした)に飛び回っていたそうですが、「あのときに泊まったホテルオークラが今もあるのはすごいね」とMCで語っていました。
近年のクインシーは、今まで以上に若手ミュージシャンの発掘に力を入れています。'60年代からレスリー・ゴーア、パティ・オースティン、ブラザーズ・ジョンソン、テヴィン・キャンベルなど数多くの逸材を世に送り出してきた彼の"慧眼"は健在のようです。キューバ出身のアルフレッド・ロドリゲス(ピアノ)、スロヴァキア生まれの16歳、アンドレアス・ヴァラディ(ギター)、わずか11歳の若さにして大統領の前で演奏した経験も持つエミリー・ベアー(ピアノ)、クラーク・テリーから教えを受けたジャスティン・コフリン(ピアノ)、カナダ生まれの19歳、ニッキー・ヤノフスキー(ヴォーカル)などがこの日、紹介されましたが、皆、大変な意気込みを感じさせるパフォーマンスでした。昨年「ブルーノート東京」に登場したロドリゲス、すでにヴァーヴからアルバムを出しているニッキー以外、僕の知る限り初来日です。「日本のオーディエンスに自分のことを知ってもらいたい」という気持ち、そして「クインシーが自分の演奏を見ている」という重みが、プレイの張り切りに反映されたのでしょう。
もちろんベテラン・ミュージシャンにもたっぷり活躍の場が与えられました。クインシーと50年以上の交友を誇るパティ・オースティンは、ランディ・カーバー(ピアノ)をバックにジョージ・ガーシュインの楽曲を披露。スターになって久しい今もなお、彼女が研鑽をつづけていることはロング・トーンひとつとってもよくわかります。そしてトリは、サイーダ・ギャレット(ヴォーカル)とグレッグ・フィリンゲインズ(ピアノ)のデュオ。「私の名前を世界に広めてくれた曲」という前置きでサイーダが歌ったのは、かつてマイケル・ジャクソンに提供した「Man In The Mirror」。イントロが始まったとたん、超満員のオーディエンスが大きく沸きます。
「ブルーノート東京」公演はこの日限りでしたが、7月31日と8月1日には東京国際フォーラム ホールAでもコンサートが開催されます。登場ミュージシャンも演奏プログラムもホール用に変更されますので、「ブルーノート」公演を満喫したファンも、そのチケットが取れなかったファンも、ぜひ足を運ばれることをお勧めいたします!
(原田 2013 7.29)
●Quincy Jones The 80th Celebration Live in JAPAN
ピース・アーチ・ひろしま連携事業
【東京 丸の内】東京国際フォーラム ホールA
2013 7.31 wed. - 8.1 thu. Open 6:00pm Start 7:00pm
オフィシャル・サイト:
2013 7.28 sun.
1st | |
---|---|
1. | THE INVASION PARADE |
2. | QUINCIOLOGY |
3. | ANSWERS |
4. | BLUE NOTE |
5. | HOT PEPPERS |
6. | FOR CLARK |
7. | ALL THE THINGS YOU ARE |
8. | IN MY LIFE |
9. | ACCENTUATE THE POSITIVE |
10. | AIN'T NO WAY |
11. | SOUL BOSSA NOVA |
2nd | |
1. | THE INVASION PARADE |
2. | ANSWERS |
3. | OUR LOVE IS HERE TO STAY |
4. | THEY CAN'T TAKE THAT AWAY FROM ME |
5. | FOR CLARK |
6. | BLUE NOTE |
7. | BUMBLE BOOGIE |
8. | AIN'T NO WAY |
9. | ACCENTUATE THE POSITIVE |
10. | MY FUNNY VALENTINE |
11. | MAN IN THE MIRROR |