LIVE REPORTS

ARTIST ARCHIVES

MONTHLY ARCHIVE

VIDEO ARCHIVES


ED MOTTA 
with special guest DAVID T. WALKER

artist DAVID T. WALKER , ED MOTTA

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


華やかな活動を続けるミュージシャンであると同時に、超の字がつくほどのレコード・マニア、そして大のワイン通。それがエヂ・モッタです。つまり、「演奏する側」と「聴く側」両方、さらに「お酒をたしなみながら音楽を楽しむ」ファンの気持ちがよくわかっているのです。初来日は2003年、インコグニート公演のシンガーとして。そのときエヂはレコード店に入り浸り、すし屋で大トロのおいしさに開眼したそうです。それから10年、待望の再来日が遂に実現しました。しかもスペシャル・ゲストに伝説的ギタリスト、デヴィッド・T・ウォーカーを迎えたプレミアム・ステージです。

前半はエヂのバンドによる演奏が続きます。ピアノのマティ・クライン、ベースのハネス・ヒュフケンはドイツ出身。ドラムスのミゲル・カサイスはポルトガル、ギターのポリーニョ・ギターハはエヂ同様ブラジルで生まれました。エヂは殆どの曲をフェンダー・ローズの弾き語りで聴かせます。ニュー・アルバム『AOR』の中でも最も気に入っている曲のひとつという「Simple Guy」を筆頭に、どのナンバーも、なんというのでしょう、「エヂの家にあるレコード・コレクションが見えてくるような」内容です。さまざまな音楽を養分にした上で、そこにブラジル出身であること、サラブレッド(なんといっても叔父はチン・マイアです)であること等のバックグラウンドを加えて、じっくりと煮込んだ音世界といえばいいでしょうか。

エヂがさまざまな声を使って"ひとりオーケストラ"を演じた後、お待ちかねのデヴィッド・T・ウォーカーが登場します。「子供の頃から彼のプレイに親しんできた。彼の入ったレコードを昔からずっと集めてきたからね。本当にキングと呼ぶべき偉大な存在なんだ」と、エヂは語ります。そして、デヴィッドのギターにたっぷりスポットを当てながら、パフォーマンスを続けます。ますます熱のこもったエヂの歌声と、オブリガート、バッキング、ソロで大活躍するデヴィッドの暖かな音色が絡んで、いつしかステージはエヂ初期の定番「Colombina」へ。「この曲がヒットしたおかげで、思いっきり大トロを食べることができるようになったんだ」という前置きで、観客を笑わせます。デヴィッドがこの曲を人前でプレイするのは、おそらく今回が初めてでしょう。しかし曲調に合った絶妙なソロをとって、クラブの雰囲気をさらに盛りあげてくれました。公演は19日まで続きます。
(原田 2013 10.17)

SET LIST

2013 10.18 FRI.
1st
1. PLAYTHINGS OF LUV
2. SIMPLE GUY
3. LOST IN THE NIGHT
4. 1978 (LEAVE THE RADIO ON)
5. SMILE
6. ED'S FREESTYLE
7. WINDY LADY
8. DONDI
9. BAIXO RIO
10. DRIVE ME CRAZY
11. COLOMBINA
12. FARMER'S WIFE
 
2nd
1. PLAYTHINGS OF LUV
2. SIMPLE GUY
3. LOST IN THE NIGHT
4. 1978(LEAVE THE RADIO ON)
5. FARMER'S WIFE
6. SMILE
7. ED'S FREESTYLE
8. WINDY LADY
9. DONDI
10. BAIXO RIO
11. WHAT'S GOING ON
12. DRIVE ME CRAZY
13. LOVIN' YOU
14. COLOMBINA

INDEX