2013 11.30 sat. - 12.2 mon.
RAUL MIDÓN & RICHARD BONA
artist RAUL MIDÓN , RICHARD BONA
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
2011年にヨーロッパ・ツアーを行ない、大好評を博したコンビネーションが「ブルーノート東京」25周年を祝って再結成。昨日から会心のステージを繰り広げています。
ラウル・ミドンとリチャード・ボナには、いくつもの共通点があります。すぐれたシンガー・ソングライターであること、抜群の楽器奏者であること、ファンとのコミュニケーションをとても大切にすること。リード・ヴォーカルをとっても超一流、加えてハーモニーも抜群です。ミドンのギター、ボナのベースのテクニックについては今さら改めて言うこともないでしょう。しかし彼らは決して技巧のひけらかしをせず、それを上回る豊かな歌心でオーディエンスを喜ばせてくれます。ぼくは、こういうスタンスのミュージシャンに心から共感します。
オープニング曲「Don't Take It That Way」から、二人の息の合ったヴォーカルを楽しむことができました。キーボードはボナの盟友であるエティエンヌ・スタドウィックが担当します。彼は南アメリカのスリナム生まれです。いっぽうドラムスのルドウィグ・アフォンソはキューバ出身。ボナはご存知のようにカメルーン生まれ、ミドンはアメリカ出身ですが、父親はアルゼンチンからの移民です。このように国際色豊かなメンバーが、"音楽"、"グルーヴ"という世界語でひとつになるのです。
ジャコ・パストリアス作「Teen Town」では、ボナとミドンがそれぞれ自分の楽器とのユニゾンでスキャット合戦を繰り広げました。ボナのニュー・アルバム『Bonafied』に収録されていたバラード「Mut'Esukudu」も、この顔合わせならではのアレンジで登場しました。間奏になると、どこからかトランペットの音が聴こえてきます。「トランペッターはいないはずなのに、おかしいな」と思ったら、ミドンが口でトランペット風の音を出しているのでした。ぼくがこの技を初めて生で見たのは忘れもしない、2003年に行なわれたルイ・ヴェガの公演です。それから約10年。ミドンは格段にスケール感を増したパフォーマンスで、再びブルーノート東京の空気を揺らしました。
公演は2日まで行なわれます。素敵な音楽で身も心も暖まってください!
(原田 2013 12.1)
2013 11.30 SAT.
1st&2nd | |
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1. | DON'T TAKE IT THAT WAY |
2. | GOOD TIMES |
3. | SHIVA MANTRA |
4. | WAS IT EVER REALLY LOVE |
5. | TEEN TOWN |
6. | MUT'ESUKUDU |
7. | DON'T HESITATE |
8. | WAITED ALL MY LIFE |
9. | O SEN SEN |
10. | STATE OF MIND |