LIVE REPORTS

ARTIST ARCHIVES

MONTHLY ARCHIVE

VIDEO ARCHIVES


AVERAGE WHITE BAND

artist AVERAGE WHITE BAND

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


「Pick Up the Pieces」がミリオン・セラーを記録。ソウル、ファンク、ディスコ、フュージョン等をかっこよくミックスしたサウンドで、世界中のファンを踊らせ続けているアヴェレージ・ホワイト・バンド(AWB)が久しぶりにブルーノート東京のステージに立ちました。

1972年の結成以来、ロビー・マッキントッシュ、スティーヴ・フェローニ、ヘイミッシュ・スチュアート、アダム・ダイチなど数多くの逸材を輩出しているAWBですが、現在のラインナップも大変に魅力的です。オリジナル・メンバーのアラン・ゴーリーとオニー・マッキンタイアはステージの両脇にしっかりと位置し、リード・ヴォーカルは元タワー・オブ・パワー(TOP)のブレント・カーターが担当します。ホーン・セクションが鳴り渡るTOPサウンドの中で鍛えたビッグ・ヴォイスと卓越したリズム感は、AWBの音楽性とも抜群の相性の良さを示しています。

'73年のデビュー・アルバムに入っていた「The Jugglers」、ヘイミッシュがチャカ・カーンに提供し、その後AWBがセルフ・カヴァーした「Whatcha' Gonna Do For Me」、リオン・ウェアに敬意を表した「If I Ever Lose This Heaven」と「I Want You」のメドレー等が次々とプレイされます。オニーの力強いギター・カッティング、アランとブレントの男くささあふれるヴォーカル・ハーモニー、実に見事です。背後ではドラマーのロッキー・ブライアントがバスドラの連打でリズムを一層引き締めています。デヴィッド・サンボーン、シンディ・ローパー、ビリー・ジョエル、ポーラ・アブドゥル等との共演で知られる彼の超絶グルーヴが、手の届くような距離で体験できたのも本公演の収穫のひとつです。

プログラム後半では「Cut The Cake」、「Person to Person」等の大定番も披露されました。いちど楽器のストラップを肩からおろすメンバーたち。しかしオーディエンスは納得しません。まだ"あの曲"をプレイしていないからです。そして待たせに待たせて、ついに飛び出したのが「Pick Up the Pieces」。キャンディ・ダルファーのカヴァー・ヴァージョンでもよく知られていますが、オリジナルはもちろんAWB。本家本元が奏でる"あの曲"で、熱狂のライヴはクライマックスを迎えました。
(原田 2014 1.30)

SET LIST

2014 1.29 WED.
1st
1. McEWANS' EXPORT (INSTRUMENTAL)
2. GOT THE LOVE
3. THE JUGGLERS
4. WHATCHA' GONNA DO FOR ME
5. A LOVE OF YOUR OWN
6. IF I EVER LOSE THIS HEAVEN ~ I WANT YOU
7. WORK TO DO
8. WHEN WILL YOU BE MINE
9. CUT THE CAKE
10. CLOUDY
11. IN THE BEGINNING
12. PERSON TO PERSON
13. PICK UP THE PIECES
 
2nd
1. PICK UP THE PIECES (SHORT VERSION)
2. GOT THE LOVE
3. THE JUGGLERS
4. WHATCHA' GONNA DO FOR ME
5. A LOVE OF YOUR OWN
6. WORK TO DO
7. QUEEN OF MY SOUL
8. SCHOOLBOY CRUSH
9. CUT THE CAKE
10. IN THE BEGINNING
11. PERSON TO PERSON
12. PICK UP THE PIECES

INDEX