2014 2.16sun.-2.19wed.
ROY HARGROVE BIG BAND
artist ROBERTA GAMBARINI , ROY HARGROVE
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
人気者、ロイ・ハーグローヴが昨日からブルーノート東京のステージに立っています。現在の彼はアコースティック・ジャズを演奏するクインテット(5人編成)、ビッグ・バンド、そしてファンク~ヒップホップ系ユニット"RHファクター"の3つを同時展開していますが、今回はビッグ・バンドによるパフォーマンスです。
最近のロイはトランペットやフリューゲルホーンによる演奏に加えて、シンガーとしての魅力も発揮していますが、ビッグ・バンドではさらにここに、指揮者としての一面が加わります。両腕を大きく伸ばしたり、次に来るソリストを指で示しながらのパフォーマンスも、すっかり板についてきました。髪形も着こなしも、実におしゃれです。
演奏スタイルはずばり、モダン・ジャズのど真ん中といったところでしょうか。マリア・シュナイダー・オーケストラのような壮大な展開、ビッグ・ファット・バンドのようなフュージョン調、カウント・ベイシー・オーケストラのようなヴィンテージ感とも一味異なる、コンボ(小編成バンド)の音楽をそのまま大編成に持ち込んだような音作りが彼らの持ち味といえましょう。
演目にスタンダード曲はあまり見当たらず、ジャズメン・オリジナルが中心です。まだ10代だった頃のロイが在籍していたバンド"ボビー・ワトソン&ホライズン"の持ち曲であった「Conservation」、今は亡きピアニストのジョン・ヒックスが書いた「After the Morning」等が、分厚いアンサンブルと奔放なソロで次々と蘇ります。半数近くのナンバーでサックス・ソリ(サックス隊の合奏)がフィーチャーされているのも、このビッグ・バンドの特徴といっていいように思います。サックス隊の5人はまた、全員フルートに持ち替えます。トランペット・セクションでは、ジョシュ・エヴァンスが圧倒的なソロを繰り広げました。輝かしい音色、よく歌うフレーズ、そしてスピード感。1曲ではありますが、「さすがジョシュ!」というべき、現代ニューヨーク・ジャズの息吹が伝わってくるような熱いアドリブが聴けて、ぼくは大満足です。
中盤ではゲスト・シンガーのロバータ・ガンバリーニが華を添えました。いわゆる「正統派ジャズ・ヴォーカル」ということでは、人気・実力共に他の追随を許さない存在だと、ぼくは考えています。この日は3曲歌いましたが、これとは別個に2月21日から23日まで「コットンクラブ」で単独公演を行なうので、こちらもお見逃しなく!
(原田 2014 2.17)
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●ROBERTA GAMBARINI
コットンクラブ公演
2014 2.21fri. - 2.23sun.
2014 2.16 SUN.
1st | |
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1. | TRAPEZIO |
2. | CONSERVATION |
3. | AFTER THE MORNING |
4. | Ms. GARVEY, Ms. GARVEY |
5. | REQUIEM |
6. | LA PUERTA |
7. | EVERYTIME WE SAY GOODBYE |
8. | SOMETHING HAPPENS TO ME |
9. | SERVITUDE |
10. | NEVER LET ME GO |
11. | SEPTEMBER IN THE RAIN |
12. | ROY ALLAN |
13. | MAMBO FOR ROY |
2nd | |
1. | DEPTH |
2. | CONSERVATION |
3. | AFTER THE MORNING |
4. | REQUIEM |
5. | EVERYTIME WE SAY GOODBYE |
6. | LA PUERTA |
7. | SOMETHING HAPPENS TO ME |
8. | BRIAN'S BOUNCE |
9. | Ms. GARVEY, Ms. GARVEY |
10. | BOOK'S BOSSA |
11. | ROY ALLAN |
12. | NEVER LET ME GO |
13. | MAMBO FOR ROY |
14. | SEPTEMBER IN THE RAIN |