2014 2.21 fri. - 2.22 sat.
YUJI MIYAKE & Light Joke Jazz Orchestra
"Swingin' GS"
artist 三宅裕司
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
劇団スーパー・エキセントリック・シアターの座長、"熱海五郎一座"の座長、テレビ番組の司会者やドラマ、映画への出演、ラジオのDJなど数多くの面を持つ三宅裕司が、ジャズ・ドラマーとしてお客さんを楽しませるバンド。それが"三宅裕司&Light Joke Jazz Orchestra""です。結成は2007年。「ビッグ・バンド・ジャズの素晴らしさを多くのひとに伝えたい」との想いからスタートしたとのことです。定期的に行なわれている定例ホール・コンサートはいつも大盛況ですが、今回、ついに「ブルーノート東京」へ待望の登場。個人的にも最も楽しみにしていた公演のひとつです。
公演のサブタイトルは"GSでswingしよう"。いわゆるグループサウンズの曲を、ビッグ・バンド・ジャズでお届けしようということですね。しかし、フライヤーには、ガソリンスタンド(GS)の前でゴルフのクラブを"swing"する三宅裕司の写真が使われています。しかもグループサウンズのメンバーがよく着た、ミリタリールックで。このダジャレ感覚、最高です。
オープニングは、東北の人々へのエールをこめた「帰ってこいよ」。大学時代からドラムを叩いているというだけあって、三宅裕司のプレイは抜群の安定感です。シンバル・レガートを打つときの、こなれた右腕のスナップを見るだけでも、いかに彼がこの楽器に打ち込んできたかがわかります。ソリストの背後で、すかさず打ち出すリム・ショット(スネア・ドラムの縁をスティックで叩く)も鮮やかでした。
つづいては三宅裕司&の一大特色というべき、「ジャズ系ナンバーと歌謡曲の合わせ技」が登場します。松田聖子の「Sweet Memories」と、レイ・チャールズの歌で有名な「Georgia On My Mind」のミックスです。これがまた、抜群に面白い。最初は別々に演奏されていた2曲がいつの間にか両者が一体となって、なんともソウルフルなビッグ・バンド・サウンドが生み出されていきます。世界には数え切れないほど多くのビッグ・バンドがありますが、ここまでトンチの利いた存在は他にないといっていいでしょう。
中盤からはいよいよ、メイン・テーマである"GSでswingしよう"へ。ぼくは昭和30~40年代のロカビリー/和製ポップス/グループサウンズが日本ポップスの黄金時代だと思っているので、「待ってました!」と声をかけたい気分になりました。"ジャッキー吉川とブルーコメッツ"の大ヒット曲「ブルーシャトウ」は、リー・モーガンが演奏した「Desert Moonlight」との合わせ技。三宅裕司のドラム・ソロも絶好調です。ヴィレッジ・シンガーズ「亜麻色の髪の乙女」、タイガース「花の首飾り」には、この日のために用意したという英語詞がつけられていました。ゲスト・シンガーとして登場したSkoop On SomebodyのTAKEは、ビッグ・バンドの伴奏で歌うのが初めてだったそうですが、「とても気持ちよかった。クセになりそう」と語っていました。
アレンジは全曲、トランペット奏者の羽毛田耕士が担当。1曲ごとにソリストを紹介するだけではなく、最後にメンバー全員の名前を観客に伝えた三宅裕司のリーダーシップにも敬意を表します。とことん楽しく元気の出るビッグ・バンド、"ライト・ジョーク・ジャズ・オーケストラ"の公演は本日も開催!
(原田 2014 2.22)
2014 2.21 FRI.
1st | |
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1. | 帰って来いよ |
2. | SWEET MEMORIES |
3. | トルコ行進曲 |
4. | ひょっこりひょうたん島 |
5. | 想い出の渚 |
6. | ブルーシャトウ |
7. | 亜麻色の髪の乙女 |
8. | 花の首飾り |
9. | あの時君は若かった |
10. | 少年時代 |
2nd | |
1. | 帰って来いよ |
2. | SWEET MEMORIES |
3. | トルコ行進曲 |
4. | 飾りじゃないのよ涙は |
5. | 想い出の渚 |
6. | ブルーシャトウ |
7. | 亜麻色の髪の乙女 |
8. | 花の首飾り |
9. | あの時君は若かった |
10. | ひょっこりひょうたん島 |