2014 3.12wed.-3.14fri.
NIKKI YANOFSKY
artist NIKKI YANOFSKY
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
昨年、クインシー・ジョーンズの特別公演に参加。パティ・オースティンやサイーダ・ギャレットなど百戦錬磨のシンガーに混じって大いに気を吐いたニッキ・ヤノフスキー(カナダ・モントリオール生まれ)が、自身のプロジェクトで「ブルーノート東京」に帰ってきてくれました。
彼女はこの2月、ようやく20歳になったばかり。しかしプロ・シンガーとしてのキャリアは8年を超えます。個人的には2009年のソロ・デビュー作『ニッキ デビュー〜エラへ捧げるスウィング』の強烈な印象が忘れがたいのですが(偉大なジャズ歌手、エラ・フィッツジェラルドへのトリビュート作品でした)、現在のニッキは伝統的なジャズと、ロック、ポップス、ブラック・ミュージックの要素を絶妙にブレンドしながら、より深みのある世界へ到達しています。名匠クインシーの目に狂いはありませんでした。
ニッキはあらゆるタイプの曲を歌いこなすので、伴奏ミュージシャンにも多様性が要求されます。その点、本公演のメンバーからはオールラウンドなテクニシャンという印象を受けました。基本的なバンド編成はピアノ、ギター、ベース、ドラムなのですが、曲によってはそこに、前もってプログラミングされていたシンセ・ブラスの音や、ニッキ自身によるハーモニー・パートが重なります。それもゴージャスな気分を高めていました。
オープニングは、クインシーがプロデュースした近作「Little Secret」。このナンバーを中心とするニュー・アルバムの制作も進行中とのこと、発売がますます楽しみになってきます。「ジェームス・ボンド・タイプの曲」というMCから始まった自作「Bang」は、確かに007シリーズの主題歌に使われそうなサスペンス風味が特徴。スタンダード・ナンバーでは、ジョージ・ガーシュイン作「Fascinating Rhythm」を、ペギー・リーの歌う「Fever」風のアレンジで、テンポを落として歌っていたのが印象に残りました。エタ・ジェイムズの歌で有名な「I'd Rather Go Blind」等のR&B系ナンバーも、違和感なくニッキ節に溶け込んでおりました。公演は14日まで続きます。
(原田 2014 3.12)
2014 3.12 WED.
1st | |
---|---|
1. | LITTLE SECRET |
2. | WITCHCRAFT |
3. | YOU'VE CHANGED |
4. | FASCINATING RHYTHM |
5. | BANG |
6. | COLD DUCK TIME |
7. | AIN'T MISBEHAVIN' |
8. | YOU MEAN THE WORLD TO ME |
9. | TOO YOUNG FOR THE BLUES |
10. | WAITING ON THE SUN |
11. | NEVER LET ME GO |
12. | ALL THAT MATTERS |
13. | THE PICKUP |
14. | AIN'T GOT NOTHIN' BUT THE BLUES |
15. | I'D RATHER GO BLIND |
16. | JEEPERS CREEPERS 2.0 |
17. | SOMETHING NEW |
18. | VALERIE |
2nd | |
1. | LITTLE SECRET |
2. | WITCHCRAFT |
3. | YOU'VE CHANGED |
4. | FASCINATING RHYTHM |
5. | BANG |
6. | COLD DUCK TIME |
7. | AIN'T MISBEHAVIN' |
8. | YOU MEAN THE WORLD TO ME |
9. | TOO YOUNG FOR THE BLUES |
10. | WAITING ON THE SUN |
11. | NEVER LET ME GO |
12. | ALL THAT MATTERS |
13. | THE PICKUP |
14. | AIN'T GOT NOTHIN' BUT THE BLUES |
15. | JEEPERS CREEPERS 2.0 |
16. | SOMETHING NEW |
17. | VALERIE |