2014 4.18 fri. - 4.22 tue. (4.20 sun. OFF)
MARCOS VALLE & STACEY KENT featuring JIM TOMLINSON
artist MARCOS VALLE , STACEY KENT
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
今年でデビュー半世紀を迎えるブラジル音楽のマエストロ、マルコス・ヴァーリ。昨日から「ブルーノート東京」に登場し、3月に発売されたばかりの最新作『マルコス・ヴァーリ&ステイシー・ケント・ライヴ~マルコス・ヴァーリ・デビュー50周年記念』の世界をライヴで届けています。そうです、今回は"ソングバード"の異名をとる歌姫、ステイシー・ケントとのコラボレーションなのです。
デオダートも演奏した「Puma Branco」をインストゥルメンタルでしっとり奏でた後、マルコスの"ファンタスティック・シンガー"という紹介に導かれてステイシーが登場します。アメリカ出身で、現在は英国を拠点に活動している女性シンガーです。英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語に堪能で、この日は英語とポルトガル語で歌いました。「The Face I Love」、途中からマルコスとのデュエット・ヴォーカルになる「The Answer」、ステイシーのためにマルコスが書き下ろした「Drift Away」といった名曲が、次々と続きます。ホーン・セクションにはジェシ・サドキ(トランペット)などマルコス・バンドの常連に加え、ステイシーの夫であるジム・トムリンソン(テナー・サックス)も加わります。3本の管楽器による厚いハーモニーが、マルコスとステイシーの歌声を包み込むように引き立てます。ジムはまた、バラード「My Nightingale」でスタン・ゲッツ風の美しいソロをたっぷり聴かせてくれました。
いわゆるボサ・ノヴァ第二世代に数えられるマルコスですが、彼はまた、ワルツ(3拍子)の愛好者でもあります。この日も先に触れた「The Face I Love」、ステイシーがフランス語で歌った「La Petite Valse」、そして「Pigmaleao70」といったワルツ曲を楽しむことができました。優雅なリズムと流れるようなメロディがかみあった世界は、時の流れを忘れさせるほど甘く美しいものです。
最後にプレイされた「She Told Me, She Told Me」は、マルコスとステイシーのふたりだけでパフォーマンスされました。マルコスの澄み切ったアコースティック・ピアノの音色と、鳥のさえずりのようなステイシーの歌声。このドリーム・コンビが今後も継続されることを願ってやみません。公演は22日まで続きます(20日はオフ)。
(原田 2014 4.19)
2014 4.18 FRI.
1st | |
---|---|
1. | PUMA BRANCO |
2. | THE FACE I LOVE |
3. | THE ANSWER |
4. | DRIFT AWAY |
5. | SUMMER SAMBA |
6. | MY NIGHTINGALE |
7. | LOOK WHO'S MINE |
8. | PASSA POR MIM |
9. | BATUCADA |
10. | LA PETITE VALSE |
11. | IF YOU WENT AWAY |
12. | PIGMALEAO |
13. | OS GRILOS |
EC. | SHE TOLD ME, SHE TOLD ME |
2nd | |
1. | PUMA BRANCO |
2. | THE FACE I LOVE |
3. | THE ANSWER |
4. | DRIFT AWAY |
5. | SUMMER SAMBA |
6. | MY NIGHTINGALE |
7. | GENTE |
8. | LOOK WHO'S MINE |
9. | PASSA POR MIM |
10. | BATUCADA |
11. | LA PETITE VALSE |
12. | IF YOU WENT AWAY |
13. | PIGMALEAO |
14. | OS GRILOS |
EC. | SHE TOLD ME, SHE TOLD ME |