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TOWER OF POWER

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


今年で創設46年。ソウル・ミュージック愛を貫き、世界中のオーディエンスにソウルの素晴らしさを届ける最強軍団、タワー・オブ・パワー(TOP)がいま来日して、強力このうえないサウンドを轟かせています。しかも今回は、新ヴォーカリストに就任したレイ・グリーンのお披露目ステージでもあります。

TOPのシンガーは、ただ上手なだけでは務まりません。ファンキーであることはもちろん必要十分条件ですが、遠慮会釈なく炸裂するホーン・セクションやリズム・セクションをバックに歌い続ける声量とスタミナ、そして客席をとことんまで煽るエンタテインメント性が要求されます。もちろんレイ・グリーンがそのすべてをクリアしていることはいうまでもありません。バラードでは女性客の手を握ってその目をじっと見つめ、ゴリゴリのファンク・ナンバーでは観客にコール&レスポンスを促しながら場内をダンス大会に。MCの盛り上げ方も天下一品、しかもインストゥルメンタル曲ではトロンボーンも吹きます。最初のステージの前には、「新メンバーの自分は果たしてオーディエンスに歓迎されるだろうか」と若干の不安もあったともききましたが、結果はごらんの通り。彼の若々しく、精気にあふれた歌声やパフォーマンスは、バンド全体の更なる活性化にもつながっているようです。

リーダーのテナー・サックス奏者エミリオ・カスティーヨ、バリトン・サックス奏者のスティーブン・ドク・クプカ、ドラマーのデヴィッド・ガリバルディといった人間国宝も、もちろん健在。ベースのロッコ・プレスティアは腎臓病のため今回も来日せず(エミリオによると「次回は必ず来る、と張り切っている」とのことです)、レイモンド・マッキンリーが代役を務めましたが、彼もシーラ・Eなど数々のスターのバックを務めた実力者であり、ガリバルディとのコラボレーションも見事です。「Ain't Nothin' Stoppin' Us Now」、「What Is Hip」、「You're Still A Young Man」(天井で回るミラーボールが、とてもきれいでした)といった大定番も、レイ・グリーンの歌声で新鮮味がアップしました。

まさしくエネルギー満載の90分あまり。ぼくの後ろ斜めにいたお客様は、ステージが終わってから「今まで見たどんなライヴよりも最高だった」とおっしゃっていました。本日はどんな熱いライヴを届けてくれることでしょうか。公演は8日(木曜)まで。来たるべき結成50周年に向けて、タワー・オブ・パワーはさらに高く飛び立ちます。
(原田 2014 5.6)

SET LIST

2014 5.5 MON.
1st
1. WE CAME TO PLAY
2. SOUL WITH A CAPITAL S
3. CAN'T YOU SEE
4. (TO SAY THE LEAST) YOU'RE THE MOST
5. YOU GOT TO FUNKAFIZE
6. WILLING TO LEARN
7. THIS TIME IT'S REAL
8. MAYBE IT'LL RUB OFF
9. JB MEDLEY
10. SO VERY HARD TO GO
11. WHAT IS HIP?~ SOUL POWER
EC. SOULED OUT
 
2nd
1. I LIKE YOUR STYLE
2. AIN'T NOTHIN' STOPPIN' US NOW
3. YOU OUGHT TO BE HAVIN' FUN
4. ONLY SO MUCH OIL IN THE GROUND
5. COME BACK, BABY
6. YOU STRIKE MY MAIN NERVE
7. JUST ENOUGH AND TOO MUCH
8. THIS TIME IT'S REAL
9. SOUL VACCINATION
10. DON'T CHANGE HORSES (IN THE MIDDLE OF A STREAM)
11. WHAT IS HIP?~ SOUL POWER
EC. YOU'RE STILL A YOUNG MAN

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