2014 6.19 thu. - 6.22 sun.
MIKE STERN/RANDY BRECKER/BILL EVANS SUPER BAND featuring CHRIS MINH DOKY & DENNIS CHAMBERS
artist MIKE STERN , RANDY BRECKER
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
日本で最も熱い支持を受けるジャズ系ギタリストのひとり、マイク・スターンがドリーム・チームを率いて来日しています。先週、ニューヨークのクラブ「イリディアム」で行なわれた"マイク・スターン&ビル・エヴァンス・バンド"の顔ぶれに、名トランペット奏者ランディ・ブレッカーを加えた超豪華版です。
場内の明かりが落とされてマイク、ビル、クリス・ミン・ドーキー、ランディ・ブレッカー、すっかりスリムになったデニス・チェンバースが次々と登場しましたが、なぜかステージにギターがありません。それに気づいたマイクが大急ぎでギターを取りに行くところで(おそらく楽屋で指慣らししたまま、置きっぱなしにしてきたのでしょう)、客席の空気が一気に和みます。
オープニングは最近のマイクのライヴに欠かせない「Coupe de Ville」。しかしビルのサックスが加わるとまた、なんともいえない新鮮な響きが生まれます。ステージ向かって左にマイク、その右横にビル。二人が日本の舞台で並んで演奏するのは、ひょっとして1981年や83年のマイルス・デイヴィス来日公演以来かもしれません。当時のふたりは、ようやく注目され始めたばかりの気鋭でした(もっともマイクは70年代半ばから"ブラッド、スウェット&ティアーズ"やタイガー大越バンドで活動し、ごく一部の熱心なファンには認知されていましたが)。それから数十年を経ての再会は、ぼくのような当時からのリスナーにとって、ことに嬉しい贈り物となりました。
レパートリーはマイク、ビル、ランディが持ち寄って決めたようです。おかげで「Some Skunk Funk」を吹くビルという珍しい場面も見ることができました。エフェクターを通したランディのトランペットも絶好調そのもの、ここ数年の来日公演以上に軽快なハイトーンを聴けたのも収穫でした。ビルはマイルス時代、ソプラノ・サックスを吹くことが多かった記憶がありますが、今回は8割がたテナー・サックスで通しました。また、曲によってはキーボードでアンサンブルに彩りを添えていました。個人的にはランディ作「Dipshit」(間抜け、大ばか者という意味)の、ファンキーなメロディ・ラインが耳から離れませんでした。
公演は22日まで。5人の"匠技"をぜひライヴでどうぞ!
(原田 2014 6.20)
2014 6.19 THU.
1st | |
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1. | OUT OF THE BLUE |
2. | TIT FOR TAT |
3. | DIPSHIT |
4. | WHAT MIGHT HAVE BEEN |
5. | TIPITINA'S |
EC. | SOME SKUNK FUNK |
2nd | |
1. | COUPE DE VILLE |
2. | TIT FOR TAT |
3. | DIPSHIT |
4. | WING AND A PRAYER |
5. | SNAP DRAGON |
EC. | SOME SKUNK FUNK |